2025年12月5日(金)

新しい〝付加価値〟最前線

2025年4月25日

日常的に使う店に置き販売増を狙う

 みなさん髭用の電気シェーバーもしくはシェーバー、どちらかを使かっていると思うが、どの位使ったら、刃を替えているだろうか?

 メーカーのお勧めは、手動だと、長くて1カ月。電動で外刃:1年、内刃:2年。かなり差がある。

 電動の場合、替えない人もいる。理由はいろいろあるが、私の周りに多いのが、「買い忘れたけど、不自由していない」という理由だ。以前、ある地方に住んでいた時期があり、その時は、替え刃が家電を販売するホームセンターにも置いてなかった。替え刃はついで買いなので、そのまま放置してしまった。

 後日、電気シェーバーを買い換えようかと、新宿の大手量販店に行った時、替え刃が目についた。替えてみると、天と地の差。電気シェーバーを買い換えようかと思っていた気が一気に失せた経験がある。刃を変えると、剃れるようになることもそうだが、肌の当たりが新品同様になる。

 刃をきちんと替えてもらうには、替え刃を購入できる店が、スーパー、コンビニ、ドラッグストアなど日常的によく行くところであることが必要だ。コンビニは5000円以下、ドラッグストアは1万円以下の品物が主流で、この枠から外れると売り上げはかなり落ちる。それ以外の価格帯で販売されているモデルをユーザーが望まないのだ。

 また、種類数もポイント。種類が多過ぎるのもだめ。電気シェーバーの替え刃は、種類が多い上、商品回転がよくない。「シェーバーの横に置いてほしい」と交渉しても、なかなか厳しい。

 しかし、替え刃だけでなく、本体も販売するとなると話は変わってくる。本体がアイキャッチの役目も果たしてくれるからだ。しかし、その手は使えなかった。売価が合わなかったからだ。このためドラッグストアの規模だと、シェーバーしか扱ってこなった。

 ところが、体毛処理用は電動型でも、バリカンに近い構造なので、本体、替え刃共にかなり安価に市場に出すことができる。しかもバリカンは昔からあるため、モデルチェンジは少ない。それなりに商品力のあるモデルだと、手間をかけずに長期販売も望める。

「ブラウン ボディ&フェイス グルーマー」

 2025年 春、P&Gは体毛用電気シェーバー、同シェーバーの新パッケージ品を発売した。電動、手動とも同時だ。この製品のポイントは、家電量販店だけでなく、ドラッグストアーでも扱ってもらうことだ。一番高い「ブラウン ボディ&フェイスグルーマー シリーズXT3 XT3000」の市場導入価格が、8500円(筆者調べ)になっている。

 P&Gは10~60代の男性全員が最終的には体毛処理していく可能性があり、調査時点の体毛専用モデルを使っている人:36%を、2030年には50%に市場を育てる考えだ。

 対抗馬は、パナソニックのボディトリマーだが、こちらも1万円を切るモデルを有しており、グルーミング・グッズは、髭用の電気シェーバーを除けば、全てを有するドラッグストアがクルーミングの注目を集めそうだ。

 この様に今年は、いつなんどきでも、ボディ・トリミングができる状況が整ってきた。多分今年も酷暑。短パンを履くことも多いだろう。令和の身だしなみとして、しっかり体毛処理したいものだ。

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