農家も高くなりすぎたら消費者がコメ離れを起こすのではないかと心配している。ある程度安くするのは、農家も農水族も農協も諦めているだろう。しかし、増産して安くなりすぎても困る。
どれだけ増産したらどれだけ安くなるか農水省は分からない。コメの流通がどうなっているのかも分からないのだから、価格の予想はなおさらだ。
コメを安くし過ぎないための方法
コメを安くするのは上記の3つの方法がある。反対する人々もある程度の低下は覚悟している。問題は、安くなりすぎたらどうするのかである。
対策は、その際に備蓄米の買入れを増やすことだろう。年700万トン必要なコメの供給量に対して備蓄米は100万トン、2カ月分(月58万トン=700÷12カ月)に満たない。安くなりすぎたら、買い増して、備蓄米を3カ月分にすれば良い。人々が安定したと思う価格は2年前の2000円から現在の4000円の間、5キロ3000円くらいだろう。
そのための予算はある。これまで備蓄米は10年たったら飼料米として捨て値で売っていた。それを5キロ4000円相当で売っているのだから大儲けである。これでコメの価格を引き上げる予算がある。
コメ価格の安定化は国民が求めているもので、それを成功させれば、参院選での自民党の負けを減らし、小泉氏の将来の可能性も高めるものだ。今が正念場だろう。
