大阪イメージは、いったいいつまで続くのか
山本さんは〈おわりに〉の中で、大阪生まれ大阪育ちの作家、開高健の「いまの大阪には大阪弁があるだけのことではないか」という言葉を紹介している。
「私もそうだと思います。けれど、それでも構わない、いいのではないか、と」
―― サントリーのPR雑誌『洋酒天国』に集った開高健、山口瞳らも大阪文化の一端でしょうか?
「大阪流のタニマチ文化、旦那遊び文化の1つの集団でしょうね。大阪は実際は多様ですから、他にも国立民族学博物館の梅棹忠夫や劇作家・評論家の山崎正和など、アカデミックな分野にも別の固まりがあります」
それにしても「おもろい」「がめつい」「ど根性」のステレオタイプ化した大阪イメージは、いったいいつまで続くのか。
「吉本興業の芸能人の人気が冷えて行けば、いずれ退潮するでしょうね。“本当は違う!” と怒っているうちが花かもしれません(笑)」
