5大都市圏で実施する「花郎訓練」とは?
6月16日から11月までの日程で、全国の5大都市圏を対象に「2025年花郎訓練」が開始された。韓国の歴史ドラマにも登場する「花郎」とは、新羅時代の青少年修養団のことで、社会の模範となり有事には軍事的な役割を果たすことが期待された。
その名が冠された花郎訓練は、統合防衛法に基づいて合同参謀本部が主管となり、道や市単位で2年ごとに実施される。日本でたとえるなら、自衛隊が中心となった広域防災訓練のようなものだ。
自衛隊で「統合」とは陸海空自衛隊を一体とすることを指すが、韓国では軍と民間や省庁、警察、消防などが協働することを意味する。そのため花郎訓練も軍と様々な機関が一緒になった後方地域総合訓練として行われ、今年は北朝鮮情勢を反映して、民間防衛警報の伝達と避難、ドローンへの対応などに重点が置かれる。
18日ヘッドラインは直接的には言及していないが、花郎訓練を想定したものだろう。重症患者の生死を分ける最初の1時間、いわゆる「ゴールデンアワー」を確保するために国軍医務司令部(医務司)が開発した、「統合管制システム」が完成したことを報じている。
「緊急患者届出アプリ」を基幹とするシステムは、野戦部隊が患者発生をアプリで報告すると、GPSで位置を測定、人事情報と連動し、医務司の医療総合状況センターに通報される。また、音声でのやりとりは自動的に文字起こしされ、同センターだけでなく衛生部隊や所属部隊、救難飛行隊などと共有されるという。
