2025年7月10日(木)

韓国軍機関紙『国防日報』で追う

2025年6月17日

 1950年の朝鮮戦争勃発から75周年を迎え、韓国では様々な形で戦死者や有功者に対する顕彰が行われており、就任直後の李在明大統領も国会より先に顕忠院を訪問した。75周年を翌々週に控え、国防日報も多くの記事を伝えている。一方、南シナ海で中国との領有権問題を抱えるフィリピンとの防衛協力も進んでいる。

韓国人であれば知っている3つの数字

 815(終戦記念日)、311(東日本大震災発生日)、226(二・二六事件)など日本人なら誰でも知っている日付を表す数字があるように、韓国でも同じような数字がある。それが「625」だ。6月25日を表すこの数字は、北朝鮮の南侵によって朝鮮戦争が始まった日を指す。韓国語で「ユギオ」と発音するため、韓国では朝鮮戦争のことを625(ユギオ)戦争と呼ぶ。

 1950年に勃発した朝鮮戦争は53年に休戦となり、今もその状態が続いている。勃発から75周年を迎える今年は、やはり特別な年のようで政府や軍が遺骨発掘や顕彰など様々に取り組んでおり、これまでの本連載「韓国軍機関紙『国防日報』で追う」記事のヘッドラインでも見ることができる。

 10日のヘッドラインが伝えた内容は、朝鮮戦争勃発直後に第6師団司令部で勤務していたキム・ジンス氏に金星花郎武功勲章が贈られたというもの。故キム氏は兵士として入営し、将校に昇進して勤務していたときに亡くなった。

 小隊長として多くの戦闘に参加し、武功勲章の対象となっていたが、激戦の中で授勲されることはなかった。これを陸軍人事司令部の朝鮮戦争武勲授与調査団が調べ上げ、息子に勲章を渡すことができた。すでに老齢となった息子は父の記憶がなく、埋葬場所すら知らずに育ったという。


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