「バレーボールをやるような活発な母なのですが、東京では外に出ずに座ってテレビばかり見ているんです。そんな母を見ているのが辛かったですし、あまり健康的とは言えません。それに僕が自立するためにも、いつまでも甘えているわけにはいかなかったんです。だから自分の事は自分ですると言って母を説得して家に帰ってもらいました」
「僕は障害を受容するつもりはありません。だから就活中もなるべくみんなと同じ環境で働けるところを探していました。サポートはするけど、特別扱いはしないという考えに惹かれて東芝に入社しました」
「いまは研修期間中なのでビジネスホテルから通っているのですが、会社では移動があるので車椅子を使い、ホテルの部屋では装具を使わず立って歩くようにしています。下りは傍に誰かいてもらわないと危ないのですが、上りならば階段もあがれるようになりました」
「医師からは立つことさえできないと言われていたのに、足の指が動くようになり、その後、支えを使って歩けるようになって、今では、支え無しでここまで歩けるようになってきました」
「僕が社会復帰を果たし、東芝に就職して頑張っていることが、今まで支えてくれた方々への恩返しになると思いますし、他の誰かのモチベーションにもなってくれれば違った価値が出てくると思うんです。そういう意味で僕は社会人として頑張っていきたいと思います」
「そして必ず車椅子から卒業します」
■「WEDGE Infinity」のメルマガを受け取る(=isMedia会員登録)
「最新記事」や「編集部のおすすめ記事」等、旬な情報をお届けいたします。