2025年12月18日(木)

BBC News

2025年12月18日

ギレイン・マックスウェル受刑者(右)は、故ジェフリー・エプスティーン元被告(左)の少女虐待を手助けした罪などで、禁錮20年の刑に役している

未成年女性への性犯罪で有罪とされた米資産家ジェフリー・エプスティーン元被告(故人)の共犯者で、有罪評決を受け禁錮20年の刑で収監されているギレイン・マックスウェル受刑者は17日、米連邦裁判所に対し、刑を取り消すか見直すよう求める申し立てを行った。

ニューヨーク州で提出された裁判所への文書によると、マックスウェル受刑者は、民事訴訟や調査報告、その他の文書から、自分が公正な裁判を受けなかったことを示す「重大な新証拠」が明らかになったと主張している。

2021年に有罪評決を受けたマックスウェル受刑者は、これまでにも複数回、刑期の見直しを求めているが、いずれも失敗している。

エプスティーン元被告の疑惑をめぐっては、米司法省が連邦捜査の関連資料を公開する期限が12月19日に迫っている。

マックスウェル受刑者は17日、弁護士を立てずに自ら請願を提出した。

BBCは、マックスウェル受刑者が申し立てを行ったニューヨーク州南部地区連邦地裁にコメントを求めている。

マックスウェル受刑者は、かつて交際していたエプスティーン元被告による性的虐待を手助けする目的で、未成年の少女を誘い込む役割を果たしたとして有罪とされた。エプスティーン元被告は、2019年に刑務所で死亡した

裁判所への新たな文書でマックスウェル受刑者は、複数の新証拠により「合理的な陪審員なら(自分を)有罪にしなかった」と主張している。一例として、陪審員の1人が陪審選定過程で性的虐待の過去を隠していたとされることを挙げ、それが公正さに影響した可能性があるとしている。

ニューヨーク州とフロリダ州の連邦判事は最近、マックスウェル受刑者とエプスティーン元被告に関する捜査の大陪審資料を公開する道を開いた。これにより司法省は、先月成立した「ジェフリー・エプスティーン透明化法」で議会が設定した期限までに、元被告に関する米政府保有のすべてのファイルを公開することになった。

マックスウェル受刑者は今年8月、フロリダの刑務所からテキサス州の新しい「軽警備」施設に移送された。これは、トッド・ブランチ司法副長官が同受刑者と面会した後のことだった。

マックスウェル受刑者はこれまで何度も控訴したが、すべて敗訴している。10月には、米連邦最高裁がマックスウェル受刑者の上告を却下した。そのため、大統領の恩赦がない限り、禁錮20年の刑は維持されるとみられている。

(英語記事 Ghislaine Maxwell asks court to vacate her 20-year prison sentence

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/c33ml25pkezo


新着記事

»もっと見る