2025年12月18日(木)

BBC News

2025年12月18日

テレビ演説したアメリカのトランプ大統領(17日)

アメリカのドナルド・トランプ大統領は17日夜、国民に向けてテレビ演説し、同国の兵士145万人に1776ドル(約28万円)の「戦士配当金」を支払うと発表した。財源として自らの関税措置による収入を充てるとした。

トランプ氏は18分間の演説で、「小切手はすでに発送されている」とし、クリスマスまでには届くと述べた。

「戦士配当金」の額は「アメリカが建国した1776年をたたえる」ものと説明。総額は25億7000万ドル(約4000億円)になるとした。

そして、「私たちの軍ほど、それを受け取るにふさわしいものはいない」とした。

トランプ氏はまた、経済と移民に関する自身の実績を誇った。一方で、民主党を非難した。

力強い口調からは、アメリカはうまくいっており、物価が下がるなど状況はさらに良くなると、国民に信じ込ませようという決心がうかがえた。最近の世論調査では、多くのアメリカ人が住宅、育児、医療費に不満を抱いていることが示されている。

演説に新しい情報はほとんどなく、いくつかの主張は誇張や無根拠のものだった。

物価上昇に関して国民への共感はほとんど示さなかったが、税制改革法案の可決など、共和党の今年の取り組みについては言及した。

トランプ氏は昨年の大統領選に再び立候補した際、すぐに結果を出すと約束した。しかし、就任から11カ月たった今、多くの米国民は実質的な変化はないと考えている。この日の演説が、そうした認識を変える可能性は低いとみられる。

演説では、建国250年を記念する来年、さまざまな改善を実現するとの約束を強調し、次のように述べた。

「来年、世界が私たちを見るとき、国民に忠実で、労働者に誠実で、アイデンティティーに自信を持ち、運命を確信し、世界中がうらやむ国を見てもらおう」

「私たちは再び尊敬されるようになった。かつてなかったほどにだ」

(英語記事 Trump announces 'warrior dividend' payments for troops

提供元:https://www.bbc.com/japanese/articles/clyx6j86dg7o


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