2026年1月11日(日)

オトナの教養 週末の一冊

2026年1月10日

人間の意識を解き明かす

シークレット・オブ・ シークレッツ
ダン・ブラウン(著)、
越前敏弥(訳)
角川書店 2750円(税込)

シークレット・オブ・ シークレッツ ダン・ブラウン(著)、越前敏弥(訳) 角川書店 2750円(税込)

 『ダ・ヴィンチ・コード』などのベストセラー作家の最新作。おなじみの主人公、ロバート・ラングドン教授は、今回は、チェコ・プラハを訪れている。恋仲になった「純粋知性科学者」のキャサリン・ソロモンの講演を聴くためだ。キャサリンは近く、人間の意識に関する新たな発見について著書を出す予定だ。講演を終えた翌朝、そのキャサリンが姿を消す。さらに、何者かによってキャサリンの原稿が出版社からハッキングされてデータが消去され、担当編集者は拉致されてしまう。ラングドンは、人類の常識を覆す、ある秘密のプロジェクトに関する衝撃の事実を知ることになる。(上下巻)

「逆選択」という難題

ヤバい保険の経済学 〈選択問題〉で、なぜいつも コケてしまうのか?
リラン・エイナヴ(著)、
エイミー・フィンケルスタイン(著)、レイ・フィスマン(著)、
西川美樹(訳)
みすず書房 3520円(税込)

ヤバい保険の経済学 〈選択問題〉で、なぜいつも コケてしまうのか? リラン・エイナヴ(著)、エイミー・フィンケルスタイン(著)、レイ・フィスマン(著)、西川美樹(訳)みすず書房 3520円(税込)

 レモンには「質の悪い」という意味がある。保険の世界では「逆選択」が起きる。例えば、ハーバード大学では、職員からの保険請求で赤字が出ていたため、保険料を上げたところ、健康な人が離脱してしまい、そうでない人(レモン)が残った。その結果、赤字を出さないためにさらなる値上げが必要になった。結局、この問題を回避するためにベターなのが皆保険の義務化なのだが、米国ではそれがなかなか広がらないことが本書によってよく理解できる。

正体不明の創始者

サトシ・ナカモトはだれだ? 世界を変えたビットコイン 発明者の正体に迫る
ベンジャミン・ウォレス(著)、
小林啓倫(訳)
河出書房新社 2420円(税込)

サトシ・ナカモトはだれだ? 世界を変えたビットコイン 発明者の正体に迫る ベンジャミン・ウォレス(著)、小林啓倫(訳)河出書房新社 2420円(税込)

 ビットコインの開設者であるサトシ・ナカモトの正体を巡る、著者の記録だ。ナカモトの候補者といわれるニック・サボ、ハル・フィニーなどには否定され、ナカモトを名乗るクレイグ・ライトに関しては自殺未遂を起こすなど、その正体はさらに複雑に、迷宮入りしていく。しかし、1人だけ「ナカモトが誰だったかを知っている」と発言する人を見つけた著者は、質問を試みるために豪州に飛び立つ。果たしてナカモトの正体はわかるのか?

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Wedge 2026年1月号より
下水道からの警告 地下空間の声を聞け
下水道からの警告 地下空間の声を聞け

埼玉県八潮市で起きた道路陥没事故から間もなく1年。各地で下水道の老朽化が問題になっている。しかし、都市と地方では下水道が整備された年代は異なっており、老朽化に悩む自治体もあれば、縮退を決めた自治体もあるなど、問題は様々だ。下水道をはじめとしたインフラは私たちの日常を支える「基盤」であり、「機能」である。目に見えない地下の世界の声を聞き、私たちが直視すべき課題と解決の糸口を提示する。


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