でも、「生きる力」というのも、なんだか漠然とした表現ですよね。結局、なにをどう伸ばしたらいいのかわからず、困ってしまう。そして、とりあえず「良さそうなもの」「良いといわれているもの」をやらせている親御さんが多いように感じます。
楽しく人生を生きる人
つまらなそうに生きる人
「生きる力」というと、生活力であったり、コミュニケーション力であったり、なにか特別な力を身につけておかなければいけないように感じますが、私たちはもっとシンプルに考えています。
それは、どんな時代であっても、自分の人生を自分で切り拓いていける人になることです。これはなにも優れたリーダーになれと言っているわけではありません。単純にそのほうが楽しい人生を送れるからです。
では、人生を楽しく生きている人と、つまらなそうに生きている人の違いはどこにあるのでしょうか?
それは、世の中のさまざまなことを自分ごととして考えながら生きている人と、なにも考えずにただ日々をやり過ごしている人との違いだと思います。
いくらたくさんの知識を持っていても、それらを活用できなければ、単なる宝の持ち腐れです。以前であれば、それらの知識は高学歴を得るための武器、つまり「将来の安泰」を保証してくれるものとしてある程度の価値がありました。しかし、変化が激しい先行きの見えないいまの時代は、自分で考えながら取捨選択をし、創意工夫をしていかなければ、あふれる情報に振り回されるだけの人生で終わってしまいます。
どちらが幸せかは一目瞭然ですね。
だけど、これまでの価値観はそう簡単に取り払うことはできません。むしろ、さまざまな情報が簡単に手に入ってしまういまは、「勉強は大事」「英語も必要」「たくさんの経験もさせなければ!」となにをやらせるかに目が向きがちです。そして、できるだけ多くの情報をキャッチし、効率よく「頭のいい子」にしたいと考える親御さんが増えているように感じます。
近年、首都圏では中学受験が過熱しています。増加の背景には、変化している教育の中身への不安が反映されているように感じます。
中学受験をするメリットは、「小学生のうちから学習習慣が身につく」「高校受験がないぶん、中高の6年間をのびのびと過ごせる」「学力勝負の一般選抜であっても、学びへの目的意識を見る総合型選抜であっても、その対策をしっかりしてくれるため大学受験に有利」などいろいろあります。
ただ一つ懸念されるのは、中学受験は当日の学力テスト一発勝負で合否が決まってしまうため、ハードな受験勉強になりやすい点です。実際、中学受験で求められる学習内容は、小学校の授業で習う内容の応用問題や発展問題が中心になるため、そのための対策が必要になります。

