2026年2月6日(金)

勉強メンタルの育て方

2026年2月6日

 つまり、これまでの「丸暗記」や「大量演習」といった古典的な受験勉強は通用しなくなっているということです。

 入試という制限時間があるなかで、複数ページにもわたる長い文章を読む。そして、複数の資料を読み解き、状況を把握する。こうしたことは、小学生の子どもにはなかなか高度です。そういう点では、近年の中学入試はむずかしいと感じるかもしれません。ですが、問われている知識そのものはとびきりむずかしいものではなく、きちんと最後まで問題文を読めば解けるものも多い。

 ところが、2025年度入試の結果を見ると、不思議なことに合格者平均点がそこまで上がっていないのです。そして、合格者平均点と受験者平均点の差は大きく広がっています。勝敗のポイントはどこにあったのでしょうか?

現時点での学力よりも「学ぶ意欲」を見る入試問題に

 入試問題には、その学校の個性が表れます。首都圏の学校の場合、受験に必要な科目は、国語・算数・理科・社会の4教科が主流ですが、どの教科においても「こういう知識を持っている子に来てほしい」「こういうことに関心が向けられる子を育てていきたい」など、学校が求める学力レベルや生徒像があり、それを入試問題で見極めています。以前の入試はどちらかというと「学力」を重視するところがありましたが、近年はいまある学力よりも、これまで「どのように勉強をしてきたか」「どのような生活を送ってきたか」といった学習履歴や生活履歴を見たいという学校が増えてきているように感じます。それはすなわち、「正しさ」よりも「学ぶ意欲」、「結果」よりも「過程」を見ているともいえます。

 なぜ学校側がその部分に目を向けるようになったのかというと、机に向かって勉強ばかりしていては、その後、大きく伸びていかないことを実感するようになったからです。「与えられた勉強はできても、自分で考えようとする子が以前より少なくなった」。危機感を覚えた学校は、難問や奇問で入学者を選別するのではなく、「どのように考えて、この問題を解こうとしたのか」が見てとれる問題にシフトチェンジし、11歳、12歳の子どもなりにその子がどのように考えながら、いままで過ごしてきたかを見るようになったのです。それが、近年多くの学校で見られるようになった思考力や表現力を求める問題なのです。

本当にかしこい子になる!勉強メンタルの育て方
西村則康・辻義夫
ウェッジ
¥1,980(税込)

 

 

 

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