2026年2月18日(水)

日本の漁業 こうすれば復活できる

2026年2月18日

 漁業法が求めているMSYとの関連付けによるTAC決定がなされていない以上、今回の6万8400トンというスルメイカのTAC案は、漁業法違反の疑いがある。となれば行政訴訟の恐れすらなしとしない。

求められる科学と法に則した資源管理

 今回のスルメイカTAC設定は、科学にも基づいていないばかりか、改正漁業法での資源管理の考え方にも全く反している。6万8400トンというTACは26年漁期限りの暫定的なものとされている。しかし「今年だけだから」「暫定的なものだから」との言い訳の下、科学と法を無視した横紙破りが罷り通るならば、日本の水産資源管理は抜け穴だらけとなってしまうだろう。

 今回のスルメイカTACについては、最低限MSYに紐づいた代替案が提示されており、これらについては水研機構による試算が行われている。昨年は資源量が上向いたことから、現行案継続でも昨漁期の1万9200トンから今漁期は3万1200トンへの増枠が可能と試算されている。こちらを採用すべきである。

 6万8400トンというTACは、資源保護とは無縁と言うほかない。この余りに過大なTACが採用されたならば、是正措置が取られなければならないし、そうした政策決定については、科学的知見と漁業法を踏みにじったとして責任が問われるべきである。

 スルメイカ含めわが国周辺の水産資源は、我々国民全てにとってのものであり、一部の関係者の物だけではない。その管理は、科学的知見と法に則ったものでなければならない。虚偽からは、何も生まれはしないのだ。

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