国際的教育機関の判定ではベトナム人の英語力は日本人より格上
しばしば日本人の英語力は世界の中で低レベルであるという評価を耳にする。ネットで検索したところスイスに本部を置く教育機関Education Firstの2025年版EF英語力指数なるものがあった。非英語圏の世界123カ国の220万人を対象にした調査結果だ。
ベトナムは500ポイントで64位であり“標準的”カテゴリーに分類される。他方で日本は446ポイントで96位であり“非常に低い”という5段階で最低のカテゴリーに入る。
ちなみに韓国は522ポイントで48位、中国は464ポイントで86位である。ちなみに日本と同レベルの国々は発展途上国ばかりである。
モンゴル447ポイント>アフガニスタン=日本446ポイント>カメルーン445ポイント>ミャンマー444
なぜ日本人の英語力は下位レベルなのだろうか? やはりハングリー精神=絶対的必要性の欠如ではないだろうか。日本では英語があまり喋れなくてもさして生活に困らない。例えばインバウンド需要に対応するにしても日本語のできるガイジンを安く雇用すればビジネスをまわせる。
筆者の経験上ではロシア人とアラブ人は一般的に英語が苦手である。ロシアの広大な領土には国内外から多数の出稼ぎが来るが、出稼ぎ者もロシア語を多少なりとも話す。フツウのロシア人には英語は不要である。中東産油国の金持ちのアラブ人も同様である。英語力は単に英語の必要度を反映しているに過ぎないというのが筆者の認識である。
ジョージア人英語講師が語る熱心に学ぶベトナム若者像
12月6日。ベトナム中部のビーチリゾート都市ニャチャンのホステル。長逗留しているジョージア(旧名グルジア)出身のS氏は、ベトナム滞在歴8年の41歳。論客であり流暢な英語を話す。ニャチャンの大手英語学校で講師をしており、最近非英語圏の生徒に英語を教える国際的上級資格を取得したという。S氏は若いころからバックパッカーとして世界各国を歩いて来たので英会話のレベルはかなり高い。
S氏が講師をしている英語学校は生徒数が700人という。午前・午後・夕方・夜間と午前7時から午後10時までクラスがあるという。生徒の大半はホテルなどの観光業で働く若者であり仕事の合間に通学、熱心に学び上達が早いという。ホテルの従業員や送迎バスの運転手などで稼ぎながら資金を貯めて、将来は観光関連のスモールビジネスを起業するという明確な目標を持っているので、仕事にも英語学習にも熱心なのだと指摘した。S氏の話しぶりから英語学校の熱気が伝わって来た。
マーケティング専攻女子学生のマシンガントーク
12月21日。ホーチミン市の中心にある『9月23日公園』のベンチで休んでいたら2人組女子が話しかけてきた。大学でマーケティングを専攻しているという。セールストークの実習をしているので協力して欲しいという。
外国人に英語で用意してきた商品を売り込む(sales pitch)という実習らしい。顧客の反応を分析して商品毎に最適のコマーシャルを企画するというプログラムのようだ。
最初に抹茶とチョコレート味のオートミルのセールストークが始まった。日本人は朝食にご飯とみそ汁が一般的なので朝食にオートミルを食べる習慣がないと回答。これに対して短時間に準備可能、完全栄養食であることなどオートミルのメリットをセールストークする。年金生活者なので朝食準備時間はたっぷりありオートミルは長年の食習慣から年寄りには受け入れ難いと回答。
次に口臭を防ぐマウススプレー、そして防虫効果のあるスキンスプレーのセールストークが続いた。一度反論してもすぐさま論点を変えて商品のメリットをマシンガントークで押してくる。
驚いたのは彼女達の英語力である。該当商品に関わる分野の栄養素、栄養吸収速度、食事改善効果、薬品安全性、効能、他社製品との比較等詳細な商品知識を英語の専門用語を駆使して展開するセールストークには脱帽した。
やはりベトナム人の英語力は日本人より格上であるという国際的評価が腑に落ちた。30年の海外営業経験と定年退職後10年超のバックパッカー体験から国際人であると内心自負していた日本人年金生活者の英語力を凌駕するベトナム女子のマシンガントークに圧倒された夕べであった。
以上 次回に続く
