3月のイギリス遠征は堂安が、活動中のチームキャプテンを担った。冨安、遠藤、南野、久保といった従来の主力を欠きながら、スコットランド戦、イングランド戦それぞれで有意義な内容と結果を残し、極端な話をすれば、3月のメンバーをそのまま本番に送り出しても、それなりに戦える目処が立ったということもできる。言い換えると、怪我から復帰してくる選手は強力なプラスアルファという考え方も可能だ。
もちろん難敵が揃うグループリーグを勝ち抜くだけでなく、その先に待つ決勝トーナメントで勝率を高めるためにも、ハイレベルな戦いを知る遠藤や冨安がいれば心強い。ただし、彼らを無理やり連れて行くのではなく、戦力になるかどうかの見極めが大事になるということだ。
大会を主催する国際サッカー連盟(FIFA)によると、参加国は5月11日までに最大55人の予備登録リストを提出することを義務付けられる。そこから5月30日には29人、最終的に26人が本大会のメンバーとなる。その後も開幕前まで、怪我などによる入れ替えは可能だ。
前回はメンバー発表後に中山雄太(現・FC町田ゼルビア)が怪我で無念の辞退となり、当時は湘南ベルマーレに所属していたFW町野修斗(現・ボルシアMG))が、追加招集される運びとなった。ここから2カ月弱で何が起こるか分からないが、できる限り順調に行ってほしいものだ。
戦術だけではない最後のチームづくり
アイスランド戦の後は事前キャンプ地であるメキシコのモンテレイで短期の事前合宿を行う。グループリーグ2戦目となるチュニジア戦が行われる地でもあり、コンディションを整えるとともに、一度現地の環境に慣れておくという意味合いが強い。
そこからベースキャンプ地に選ばれたアメリカのテネシー州にあるナッシュビルへと移動し、オランダ戦までの最終調整を行う。当初はオランダ戦、そして欧州プレーオフを勝ち上がったスウェーデンとの対戦が決まった3試合目の会場となるダラスを拠点とすることも計画されたが、練習・宿泊施設や気候など、環境面を考えてナッシュビルに決まったという。アクセスも宿泊地から空港が非常に近く、試合会場への移動もスムーズであるようだ。
チームはまずオランダとの初戦に集中し、そこから試合環境が大きく変わるチュニジア戦、おそらくグループリーグ突破がかかるスウェーデン戦に向かうことになるが、今から色々な状況を想定して、準備しておく必要がある。それは対戦相手の分析や対策だけでなく、いかにスムーズな移動や休息でコンディションを回復していくかと言ったディテールが、勝負を分ける要素になりうるのだ。
試合に出て結果を残すのは選手であり、彼らを導くのは森保監督だが、チームジャパンとして総力戦になってくる。森保監督も強調するように、そこには”森保ジャパン”の戦いを報道する取材陣や現地で応援する日本代表サポーター、さらに言えば日本からの応援も後押しになるという認識が、本大会まで広まっていくことが重要だ。
