2026年4月20日(月)

造船立国ニッポンへ

2026年4月20日

 日本政府は造船と並んで、先端技術の次世代半導体についても出遅れを取り戻そうと巨額の資金を投じてキャッチアップしようとしている。この分野も好待遇で現場労働者をかき集めている。日本全体で人手不足が深刻化する中、建造量の倍増を目指そうとしている造船の分野にそれだけのマンパワーを集めるのは容易ではない。

業界1位と2位が
タッグを組む

 こうした厳しい情勢の中で、業界2位のジャパンマリンユナイテッド(JMU)を子会社化した業界首位の今治造船の檜垣幸人社長(日本造船工業会会長)は今年1月の記者会見で「2010年ごろは日本の造船は1900万総トンほどの船を建造していた実績があるので、現在の900万総トンから増やせないことはない。これから世界的に新造船のリプレース(更新)需要が出てくるので、これを中国や韓国に取られないようにしなければならない」と業界全体にハッパをかけた。

JMU・廣瀬崇社長(左)と、今治造船・檜垣幸人社長(WEDGE)

 しかしここ数年、中国は日本の船主からの受注も増やしており、日本は引き離される一方だ。しかも、中国では政府の支援もあって大型設備投資を進め、韓国も官民挙げて設備を拡大している。

 その中で、米トランプ政権は25年から中国製船舶に対する規制を打ち出した。この規制の実施は延期されているが、大手の海運会社は中国での新造船発注を手控える動きが出てきた。

 そうなると日本にもチャンスが回ってきそうなものだが、いまのところ、日本の大手の造船会社は3年先まで受注を抱えているため、この脱中国の受注の需要を十分に取り込めていないのが実情だ。

※こちらの記事の全文は「Wedge」2026年5月号に掲載されている「造船立国ニッポンへ 「復活の号砲」を鳴らせ」で見ることができます。

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Wedge 2026年5月号より
造船立国ニッポンへ 「復活の号砲」を鳴らせ
造船立国ニッポンへ 「復活の号砲」を鳴らせ

かつて日本は世界一の建造量を誇ったが、現在、韓国、中国に大きく後れをとっている。 日本政府はここに来て、造船のテコ入れ開始を決めたが、その道のりは険しい。 島国である日本にとって、「海上輸送」がなければ企業活動も、生活も成り立たない。 日本の造船業が抱える課題や造船大国へと変貌した中国の実態と対抗策を示すと共に、 造船業は国家の「生命線」であることを改めて問い直す。


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