2026年5月1日(金)

オトナの教養 週末の一冊

2026年5月1日

 各地に魅力的なラーメン店があるが、厳しい環境の中で多くの店が価格を抑えて提供する経営努力を続けている。ラーメンは地域ごとに広範なバリエーションのある国民食の一つであり、そこには多くの人の工夫が結集している。

 様々な歴史を編んできたラーメンはこれからどんな方向に向かうのか。本書はその現在地を知り、将来像を想像させてくれる。

生き延びるために株を買え――インフレはどうなるのか?

 不安定な金融市場の動きが続く中でありながら、投資に関心を持つ人が増えている。NISA(少額投資非課税制度)が3年目を迎え、米国のトランプ大統領の予測不能な動きが連発される中で、唯一確かなのはトランプ氏がマーケットの動向を非常に気にするという現実である。

 市場の動きを意識した発言をし、それに応じてさらに市場が動くこともあれば、全く無反応だったり逆の動きが起きたりすることもある。そうした現在の経済環境の中で、一般の投資家がどんな考え方をとればいいのか、本書は著名投資家・アナリストによる対談とそのまとめという組み合わせで構成した。

 登場するのは、朝倉慶、武者陵司というマーケットでも広く名を知られた二人である。互いに鋭い分析をする強気派の論客として知られ、本書の対談は非常に興味深い。

 インフレのとらえ方や税制、高市早苗政権への評価など意見を異にする部分もあるが、根本のところでは共通している。それは株式投資の重要性である。

 二人の見解で共通するのは、今後株価は上昇し、投資をする必要があるという主張である。具体的な対談内容は本書を読む楽しみとしてとっておくとして、意見の一致点について本書はこう総括する。

日本株の魅力については完全に一致した。米中対立が日本に追い風をもたらす。製造業が日本に回帰する。日本株は割安に放置されている。そして全セクターが上がる。――この展望において、二人の見解は完全に重なっていた。

 こうも記す。

株価は上がり続ける。バブル崩壊は起きない。株を買わなければ生き延びられない。この最終結論において、二人は完全に一致している。

 世の中にはなかなか投資の意義を認めたがらない人たちもいる中で、あくまで投資は自己責任であることを念頭に置きつつ、投資をしないとインフレ時代には保有する現金の価値は目減りし、将来に向かっても安心できないことになる。旧来型の発想を抜け出さないとチャンスを逃すことになるということを、二人の熱気ある対談を通じて感じ取ることができる。

 以上の3冊、ジャンルは違うが、前向きな探索を試みてみようという方向性では一致している。これらを参考に、時間のある連休中に何か挑戦してみるのも悪くないかもしれない。

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