商店街はすたれる一方で、経営が悪化していた企業も多かった。反対派のなかで、印刷業を営んでいた池谷金平(柳沢慎吾)は自殺した。「NEOXIS」の代表として、池谷の葬儀に訪れた根尾は、香典を池谷の娘・更紗(さらさ・中村アン)に差し出すと、香典袋ごとほほを打たれた。
クリーニング屋の長男・英人となった根尾は、経営者の知恵を使って店の帳簿や借り入れを洗い直した。肉屋の室田秀子(岸本加世子)をはじめ、クリーニング代はその場で支払わず、ツケ。かつその取り立てもしっかりとしていなかった。借金は1000万円にのぼっていた。
毎日のように、印刷屋の池谷(柳沢)や肉屋の室田(岸本)、商店街の若い連中が、クリーニング屋に集まっては飲み会を開いている始末だった。
池谷の娘・更紗(中村アン)が、英人になった根尾に聞く。
「あの話、どうなった?」
「あの話って?」
英人はいきなり、更紗にほほをぶたれた。「どうも、このひとにはほほをぶたれるらしい」と、心のなかでつぶやく。その後、更紗とは結婚を前提につきあっていたらしいことがわかる。
〝敏腕経営者〟が商店街を再生
「あかり商店街」についに、最大の危機が訪れる。近くに大型スーパーがオープンする予定であることがわかった。
英人は、「NEOXIS」の本社ビルがあったところに行ってみるが、その姿はない。当時は貸しビルの中のフロアを借りて事業をはじめたころだった。英人は、「創業者の根尾」の地位に戻るために、まずは今いる商店街で働くことを決心する。
大型スーパーが開店する直前ではあったが、英人は「あさひ商店街」の復興計画を立案する。マスコットキャラクターは、印刷屋の経営が傾いたために美術大学を中退した、更紗(中村アン)、そのグッズも。商店街の目玉として、肉屋の室田(岸本)に”映える”新商品づくりを頼んでハンバーガーなどを作ってもらう。
宣伝としては、まだガラケー時代だったが、インフルエンサーを目指している若者を捕まえて、商店街めぐりの映像を配信する。
商店街は、女子高校生ら若者を呼んで活気を取り戻し始めた。
「NEOXIS」の創業者時代に付き合いがあった投資家の「東郷ファンド」の代表である、東郷義隆(市村正親)が英人に近づいてくる。インフルエンサーという新しい広告手法で商店街を活性化している英人に注目したのだった。
「あるクライアントからフィギュアスケート選手の広告を頼まれていてね。君なら誰に賭ける」
「僕なら、羽生結弦選手にお願いしますね」
五輪で金メダルを受賞した羽生の写真が大きく掲載された、スポーツ新聞を見ながら東郷(市村)は、ほくそえむ。
果たして、英人つまり根尾はふたたび、もとの世界に戻れるのだろうか。そして、そのときに根尾はどのような経営者になろうとするのだろうか。
