元国務省高官のニック・スナイダーは、米台関係を測る適切な物差しは武器売却ではなく、「米台がどれだけ中国の侵略を抑止する準備を整えているかであり、我々はそのために準備してきた。習もそれを知っている」と言う。実際、最近のフィリピンとの合同軍事演習には日本、豪州、ニュージーランド、カナダ等、記録的な数の国が参加した。
フーバー研究所のカリス・テンプルマンは、台湾政策はトランプの発言のために混乱しているように見えるが、実務レベルでの関与は堅調で事態は急速に動いていると言う。
一方、台湾ではAIブームのために台湾の安全保障への米国のコミットメントへの懸念はやや収まっている。台湾は世界が最先端AIで必要とする先端半導体の90%を製造、さらに半導体需要は今後も拡大が予想されることから、台湾の戦略的価値が高まっている。
しかし台湾政府は、9月の訪米に加えて11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)、12月の主要20カ国・地域(G20)と、トランプと習が年内にまだ3回も会う可能性があることに不安を抱いている。
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台湾で高まる「疑米論」
フィナンシャル・タイムズ紙が、台湾を世界の中の危険地域(flash point)として長文の解説記事で取り上げており、やや新味に欠けるようではあるが、今日の台湾を取り巻く米・中国関係等を網羅的に描いた興味深い内容となっている。
シンガポールでのアジア安全保障会議(シャングリラ会議)に出席した米国防長官ヘグセスは、昨年度の同会議に出席した際には「共産中国の脅威を抑止するため」に米国は努力していると述べた。しかし今年の同じ会合では、北京でのトランプ・習近平会談の直後であったこともあるだろうが「米中関係は最も良い形に収まっている」旨述べ、中国の台湾に対する言及を一切避けた。
しかし、この12カ月の間を振り返ってみれば、中国共産党軍は、台湾海峡で威嚇的活動を繰り返し行っている。特に戦艦、戦闘機は以前より頻繁に台湾海峡の周辺を回遊しており、台湾威嚇は常態化している。
