2026年7月5日(日)

オトナの教養 週末の一冊

2026年7月5日

 本書『教養としての三菱・三井・住友』 は、日本経済の歴史に大きな役割を果たしてきた旧3大財閥(三菱・三井・住友)グループの歴史と特徴を明確にした一冊である。各グループの輪郭をわかりやすく解説しており、「今さら聞けない」と思われる部分も含めて、現代まで続く大きな流れをつかむことができる。

(TU IS/Getty Images・三井合名會社 / The MITSUI Public Relations Committee.(三井広報委員会), Public domain, via Wikimedia Commons/Mitsubishi, Public domain, via Wikimedia Commons/日本語: 住友グループ広報委員会English: Sumitomo Group Public Affairs Committee., Public domain, via Wikimedia Commons)

 日本に財閥の源流が生まれたのは幕末あるいはそれ以前からであり、明治以降、急成長して戦前の日本経済をリードした。大正、昭和、平成を経て令和へと時代が移ったいま、著者は本書執筆にあたって3グループと関わりがあったり、自身が属していたりする500人にアンケートしたところ、ビジネスの現場では、財閥解体から約80年を経たいまもなお財閥の論理が色濃く生き続けているという。

 例えば「三菱グループの企業は何事もグループ内で動くように見える」、「三井の人が最も多様性に富んでいる印象がある」、「住友はグループ発祥の地への配慮があると感じる」といった具合である。

 本書では、経済界で現在も共通認識になっている「組織の三菱」「人の三井」「結束の住友」という特徴を踏まえて、それぞれのグループが現代に至るまでどのような特徴を形作ってきたかをひもといている。


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