2026年5月31日付ニューヨーク・タイムズは、「大陸配偶者」(中国生まれの妻たち)は中国に家族や財産があり、中国は親族への脅迫や金銭的報酬等の手段で彼女たちの協力を得ようとし、台湾では懸念材料となっている、と述べている。
台湾人男性と結婚した数十万人の中国人女性の中で、徐春鶯は政治的野心で際立っていた。彼女は中国からの移民を組織し、台湾の著名な政治家達と交流し、立法委員に立候補する寸前だった。現在、彼女は「中国共産党の指示により台湾に潜入し、中国の影響力を及ぼす工作活動を行った容疑」により収監されている。
台湾の検察は、彼女が中国から指示を受け台湾の立法機関や市長選挙に干渉したことを告発している。徐は、台湾にとって最も困難な「安全保障論争」の中心にいる。
「大陸配偶者」と呼ばれる中国生まれの女性達は、中国に家族や財産を残していることが多いため、台湾政府の懸念材料となっている。中国は、親族への脅迫や金銭的報酬等の手段を用いて、彼女たちの協力を引出す可能性がある。
入国管理局によると、台湾には中国からの移住者が約 26 万 1000 人おり、その大半は女性である。台湾当局による監視の目が、一部の移住者に不安を与えており、インタビューに応じた数人の女性は、不当に中国の工作員扱いされていると語った。
台湾では、2020年に外部勢力による政治への干渉を禁じる「反浸透法」が施行された。台湾裁判所によると、この法律に違反した容疑で80人近くが検察に起訴されている。その大半は台湾生まれの政治家、ジャーナリスト等だが、中には徐のような中国から移住した女性も数名含まれている。
彼女は「浸透」容疑で、最高5年の懲役刑に直面している。彼女は中国と共謀し、中国出身者を立法機関に当選させようとした疑いが持たれている。専門家は、最近の中国の戦略は「断片的スパイ活動」から、台湾の社会や政治体制に影響力を与える洗練された方法になっていると指摘する。
上海生まれの徐は、台湾人男性と結婚した後、1990年代に台湾へ移住した。彼女は2000年に台湾国籍を取得したと述べている。彼女は「大陸配偶者」の活動家となり、彼らの権利を代弁する団体を支援した。
彼らの主な不満は、中国生まれの配偶者が台湾国籍の申請に6年間待たなければならないことであり、これは他の地域出身の配偶者よりも2年長い。中国出身の女性達は、潜在的有権者層として野党の注目を集めている。
