2026年9月4日(金)

スポーツ界の新潮流

2026年9月4日

 その要因を、昨年6月から代表取締役社長を務める阿部晃士さんは「ドーム誘致に尽力されてきた先人たちの夢やロマンの灯を消さず、目的を明確にした」と話す。

札幌ドームの阿部晃士代表取締役社長(WEDGE)

 阿部さんが社長就任以降目指したのは「貸館業」からの脱却だ。スポーツイベントで場所を貸し、施設使用料を受け取ることのみで終わっていたのを、関連する需要を〝自前〟で手配し、収入にするべく、国内旅行の企画などができる第二種旅行業を取得。札幌市内のホテル事業者とも提携し、ドームと市内を周遊する取り組みのほか、学会や会議、展示会などの「MICE(マイス)」の誘致を行っている。

目指す姿は何か?

 さらに、国家資格「二等無人航空機操縦士」の取得を目指す「ドローンスクール」を6月に開校。農業や空撮の実装拠点や、長期目標として、アーバンスポーツの「日本初、世界大会誘致」も目指したいという。冬には、雪遊びやスノースライダー、スノーストライダーができる都市型スノーパーク「DOME Snow Zone」を作り、国内外から観光客を取り込む。

 阿部さんは「公共性と収益をバランスさせ、スポーツに限らず、『全天候型多目的施設』で、地域と共生・共創しながら、この街をさらによくしていきたい」と意気込む。

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Wedge 2026年9月号より
日本スポーツ界の新潮流 変革の時をつかめ
日本スポーツ界の新潮流 変革の時をつかめ

大谷翔平、三笘薫、北口榛花、阿部詩、八村塁、松山英樹……。世界で活躍する日本人選手がここ最近、増え続けている。国内では、スポーツの力をまちづくりへ生かそうと、スポーツ界・民間・行政の連携も広がっているほか、新たな競技の普及も進んでいる。一方、少子化などの課題は競技人口にも影響を及ぼし始め、精神論や根性論など「昭和的価値観」の指導のあり方も見直され始めた。まさに、日本スポーツ界は変革の時を迎えている。新潮流を、日本社会へどう生かしていくか─。32年ぶりに日本でアジア大会が開催される今、その可能性を探りたい。


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