テレビのニュースには拾われないかもしれないけれど、ネットの一部で盛り上がったあの話題。知りたい人へお届けします。
一気に持ち上げられた後、
叩かれた「キラキラ広報」
ここ最近、「キラキラ広報」が話題になっている。発端は、「(戦略のない)キラキラ広報を駆逐したい」(Biz誠)(http://blogs.bizmakoto.jp/kyamamoto/entry/21026.html)という記事。
IT系企業で社内広報を担当しているという著者の山本恵太氏が、「キラキラ広報」について批判を行った。記事内で山本氏は「キラキラ広報」が何なのかを明確に定義していないが、記事から推測するには、ルックスが良く魅力的だと評されることの多い女性広報といった意味だと思われる。そして、そういった「キラキラ広報」を「自分を売ることしかできない広報ど素人」と切り捨てている。さらに、「会社やサービス、プロダクトのことを考えて汗かいている歴戦のお姉さま方のほうが何倍もキラキラ輝いているよ!」とも。
恐らく山本氏の記事は、「「キラキラ女子」ならぬ「開拓女子」? 3人のIT広報が語る“攻めの仕事術”」(HRナビ)(http://hrnabi.com/2014/09/12/3509/)や、たびたび話題となるネット上での美女広報まとめ記事「会社の広報ってこんなに可愛い子の?-美女広報11人のスナップショット」(原文ママ http://matome.naver.jp/odai/2133533316426492201)などを受けてのことと思われる。
Twitterなどでは賛否両論。共感を示すツイートも多いが、「キラキラ広報の存在より、メディアの取り上げ方が問題」「頭悪いのは広報の女性ではなく外見をクローズアップするメディアとそういう夢を見たがる男性だと思う。勘違いしてるとの批判は承知の上で、それでも会社のためになるならと笑顔で露出してる彼女たちはむしろけなげ」といった、取り上げる方の問題を指摘するコメントもあった。
本題とややずれるが、言うまでもないことだが「美人」はとにかく数字を持っている。「美人過ぎる○○」というタイトルは「聞き飽きた」「女性蔑視だ」といった批判も多いが、ネット記事にこのタイトルをつけると未だにPVが数倍になるという話もある。「美人を見たい」「美人と言われる人を見てみたい」という欲望が多くの人にある以上(女性である筆者にも、美人を見たいという気持ちはある)、それを打ち出す側だけを叩いても仕方ないのではないのかとも感じる。また、見た目がよく、メディアなどで重宝されやすい人だからといって、全員が「自分の外見を使って目立ちたい」「ちやほやされたい」というわけでもないだろう。むしろ、見た目がいいばかりに、「キラキラ広報」というレッテルを貼られやすいとしたら気の毒だ。