ネット人気があるタレントと
そうじゃないタレントの違いは?
彼らのような、テレビよりネット人気が高いタレントにはどんな共通点があるのか検証するため、筆者のフェイスブック上で「ネット人気が高いタレント」は誰だと思うか聞いてみた。
約半日ほどの期間だが38件のコメントで、「さまぁ~ず」「有吉弘行」「マツコ・デラックス」「吉田沙保里」「松崎しげる」「速水もこみち」「川越達也」「照英」「江頭2:50」「出川哲朗」「上島竜兵」「平野レミ」「西川貴教」「オードリー」「SEKAI NO OWARI」(順不同、敬称略)という意見が集まった。
「さまぁ~ず」「有吉弘行」「マツコ・デラックス」「オードリー」「SEKAI NO OWARI」に関しては、たしかに彼らの名前をネットニュースで取り上げると多くのアクセスを稼ぐので積極的に記事にするメディアが多い。だがそれはテレビ人気に比例した結果とも言える。ネットで異様な人気というと、少し違うので今回の検証からは除外することにした。また、「出川哲朗」「上島竜兵」という意見も上がったが、たしかにネットでもファンは多いが、彼らはテレビ的な愛され方をしているタレントというイメージがあるので、これも除外する。
レスリング選手の吉田沙保里さんは、華々しい戦歴がNAVERまとめで「【霊長類最強】吉田沙保里のすごすぎる逸話」(http://matome.naver.jp/odai/2134452553474918401)でまとめられるなど、その強さからネット上で「兄貴」として親しまれている。ネット掲示板でもこの「兄貴ネタ」で頻繁に話題になっている。ホームセキュリティのALSOKのテレビCMに吉田選手が登場(http://www.alsok.co.jp/cm/19/)すると、兄貴ネタはさらに盛り上がり、CMの注目度も上がった。ネット人気によってよい相乗効果が得られた例ではないだろうか。
「松崎しげる」「川越達也」「照英」は、ネット人気に関しては同じタイプに分類される。顔写真がコラージュ素材として大流行しているのだ。松崎さんは、肌の黒さを活かしたネタが鉄板で、川越さんは「ドヤ顔」のお手本のような存在に。照英さんはその派手な顔つきを最大限に活かした表情がコラ素材としても人気を博し、熱いキャラクターは松岡さんにも通ずるところがある。
イケメン俳優として活動している速水もこみちさんは、『ZIP!』(日本テレビ)の料理コーナー「MOCO’Sキッチン」(http://www.ntv.co.jp/zip/mokomichi/)でネット人気が爆発。同コーナーで、ダジャレまじりにレシピを紹介したり、必要以上に高い位置から調味料を振りかけたり、オリーブオイルを大量消費する姿などがネットユーザーにいじられ、ネット上の愛されキャラとして地位を確立した。「オリーブオイルと言えばもこみち」といった風潮すらある。「ドラマの低視聴率俳優」というレッテルがささやかれていただけに、このネット人気はタレント生命を救ったというのは言い過ぎだろうか。