プーチンを持ち上げた真意は…
昨年11月には、「After the Kremlin(クレムリンの後)」という本を上梓した。モスクワで行われた出版記念イベントには、数百人が列を作り、サインに応じた。近年、病気で入退院を繰り返しているが、壇上では「90歳の誕生日パーティーに招待するよ。参加者全員で祝おう」とおどけてみせた。
出版イベントでは、これまで「自信過剰な政治家」と評していたプーチン大統領を、「良い判断力と自制心を持った政治家だ」と持ち上げた。さらに、プーチン大統領は国家崩壊からロシアを救ったことを「記憶に止めなければならない」とも述べた。
国難に対して、プーチン大統領を中心にして立ち向かえと国民に呼びかけているようにも思える。
直近のインタビューでは、「欧州はやはり、共通の家の中にある。戦争の舞台ではない。全ての諍いの歩みが終結に向かわなければならない。私たちは全てヨーロッパ人なのです」と語った。
今月12日、プーチン大統領、メルケル独首相、オランド仏大統領、ポロシェンコ・ウクライナ大統領の4首脳が15時間の協議の末に達したミンスク和平合意。ゴルビーの懸念は払拭されるだろうか? ウクライナ危機はまさに瀬戸際の状態にある。
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