また、ソニーは昨年4月にCEO直轄組織として新規事業創出部を新設した。
小田島伸至担当部長は「ヒアリングをした結果、既存事業部の領域にはない、まったく新しいことをやりたい社員が多くいることが分かった。そうしたアイデアをかたちにするため新規事業創出部をつくった」と話す。
ソニー新規事業創出部の小田島伸至氏
従来は各事業部のなかで新製品の開発を行ってきたが、事業部の枠に当てはまらない製品を新規事業創出部では生み出すことが可能だ。
社内のアイデアを掘り起こすために、社内ピッチイベントを定期的に開催することにし、8月には本社1階に「クリエイティブラウンジ」と呼ぶ、自由にものづくりをできる設備もつくった。
ここには3Dプリンター、レーザーカッターなどの機器やミーティングスペースが用意されている。スマートロックは、新規事業創出部として出す製品の第1号案件となる。
IoT時代の到来で、今後スマートロックのような、これまでになかった製品が続々誕生することになるだろう。今や工場をもたなくても製品を世に送り出すことができる時代だ。今後ものづくりの世界において、ベンチャーの存在感が増してくることだろう。
(写真・小平尚典)
*第2回へ続く
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