私は、浦弁護士の起訴は政治的迫害であり、浦弁護士は起訴されるべきではなかったと考える。これから裁判が行われるが、開かれた、公正な裁判が行われるのかを、国際社会も注視すべきだろう。
浦弁護士はたまたま私の身近な友人であり、共通の友人たちと共に釈放に向けた支援活動を進めてきたが、浦弁護士の他にも、中国では多くの人たちが憲法で認められているはずの言論、出版、集会、結社、行進、示威、信仰、人身、通信などの自由を剥奪され、罪を問われている。
今年は戦後70周年の節目の年にあたる。私自身、中国を含む多くの国と戦争をした自らの国の歴史や言論の自由のあり方を、今一度、振り返ろうとしている。その上で、我々はいかにして歴史と真実に向き合った上で未来を切り開くことができるのか、国境を越えたより自由な知的交流を進めることができるのかを共に考えなければならない。浦弁護士の問題を通じて、我々は多くのことを学ぶことができるだろう。
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