未婚率が増えている理由を探るため、まずは「結婚したい」と言いながら、シングルを続けている36歳の医師・佐久間さんを取材した。エリートながら、性格もルックスも良い彼は結婚相談所に入って1年が経つが、結婚に至らない。そこで、最近、2つ目の相談所に入った。
最初の相談所では、1年で128人もの女性たちからお見合いの申し込みがきた。まずは、「男性優位だ」と彼が言う結婚相談所の現状からご紹介していこう。
進化する「結婚相談所」と
「情報サービス」
結婚相談所というのは、基本的には「仲介者」がいて、異性を紹介してくれる場所である。
似たようなサービスに、「結婚情報サービス」があるが、こちらは「ネットなどを利用して、自分で相手を探すのが主体となるサービス」を提供する。
費用は、相談所の場合、10万円単位がポピュラーだが、結婚情報サービスの場合は、月会費5000円前後である。ただし、両者の垣根は最近、取り払われつつあって、例えば、結婚情報サービス『Yahoo!お見合い』などを運営するYahoo!JAPANでは、婚活支援サービスを行う『パートナーエージェント』と連携し、相談機能を加えた『婚活コンシェル』サービスを7月から始めている。
また、同じく大手の『ブライダルネット』では、第三者を仲介人にする「お相手紹介サービス」を6月末から始めた。
一方、結婚相談所大手のツヴァイは20代の若者に限ってだが、5万円を切る料金プランを用意した(フレッシュプラン4万9500円+税)。
ちなみに、20代以外での最少価格は7万円台である。
女性8に対して、男性2
その中で、佐久間さんの言う「男性優位」というのは、相談所を利用する男女の構成比が「明らかに女性が多い」ということだ。なぜそうなるかというと、相談所では入会時に身分を審査されるのだが、男性には「収入」が求められる。
つまり、入会を許可されるだけの収入があって、定職についている男性の数が、結婚したい女性に対して少ないということだろう。それに加えて、これは推測なのだが、そうした事情をかんがみて、男性自身が入会を躊躇する面もあるだろう。
具体的な比率を言うと、業界関係者の間では、「男性2~3割に対して、女性7~8割」と半ばオフィシャルに言われているのだが、今回改めて現役相談員さんたちに取材したところ、「男性2に対し、女性が8」「いや、“まともな”男性1に対し、女性9じゃない?」という声が多かった。