2024年4月20日(土)

古希バックパッカー海外放浪記

2015年11月15日

イスキア島(6月15日~24日)

ブラームス“ハンガリー狂詩曲”

 ナポリ湾の沖に浮ぶイスキア島は全島各地に温泉が湧く高級リゾートである。教会を改装したユースホステルに9泊。海で泳いだり、ハイキングしたり、スパで温泉したりと今回の東地中海周遊の最後の訪問地となるイスキア島を堪能した。

 6月23日午後7時 私は海の見える教会で第二回イスキア島ピアノ・コンペティションの優勝者によるガラ・コンサートの開始を待っていた。

 前日イスキア島の最高峰モンテ・エペメオ(海抜789m)に登った時に頂上の岩の上で二人連れの学生に出会った。二人はイスキア島で開催されたピアノコンクールに参加しており昨日が最終日であった。男子はポーランドの音楽学校に在籍しておりショパンを弾いて第四位、女子はオーストラリアのグラーツの音楽学校に在籍しておりブラームスを弾いて優勝したとのことであった。

モンテ・エペメオの頂上にてアンドレア嬢とポーランド青年
モンテ・エペメオの麓の景勝地サンタンジェロ アラン・ドロンのデビュー作"太陽がいっぱい"のロケ地
ガラ・コンサートが開かれた海の見える教会

 山頂からナポリ湾やカプリ島などの絶景を眺めながら彼らとおしゃべりした。彼らによるとこうしたコンクールは交通費、宿泊費は自腹であり予選から決勝までゆくと費用が嵩むので大変だと。それでポーランドの男子は明日の早朝のフライトで帰国すると。二人の話ではこうしたコンクールでは毎回日本人の参加者が何人もおり、このイスキア島のコンクールでも四人の日本人が参加したとのこと。私が二人に「将来はショパン・コンクールとかチャイコフスキー・コンクールにも挑戦するの」と聞くと、二人とも分からないと曖昧な態度であった。やはり、そうした世界最高峰のコンクールというのは一握りの天才のみに与えられた天上の舞台のようだ。


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