家族でサッカーを楽しむイベント
「今回のサカママイベントは兵庫県サッカー協会、社会福祉法人神戸市社会福祉協議会、自治体との連合イベントでもあり、兵庫県サッカーフェスタの一環での参加です。ユニバーシアード競技場周辺で、サカママイベントの他、J1のヴィッセル戦やFリーグのデウソン戦があり、障がい者サッカーも行われています」と教えてくれた堤氏は、進行に注意を払いながら、今回のイベントについて答えてくれた。
「イベントはいつもと同様、サッカーを通して『今日一日楽しかったね』と家族が笑顔になってくれるといいな、と思っています。多くのお母さん方にとっては、応援はするけど一緒にボールを蹴る機会って少ないと思うんで、親子で体験できる企画を設けていて、一緒にサッカーを体験してもらいたいと思っています。バブルサッカーなんかも含めて、サッカーにいろんな楽しみ方があるって知ってもらえたらと思います」
サカママの面白いところは、サッカーに興味を持った母親がグループになり、フリーペーパーの作成やイベント運営に参加しているところである。その狙いを聞くと「やっぱり私はどう転んでもパパにしかなれないので、女性のリアルな気持ちを組み入れたいと思ったんですよね。それから私も子どもが2人いるのですが、子育て世代だからこそ、家族における母親の存在の重要性をより感じたのかもしれません」と語ってくれた。
ママが変わると子どもも変わる
3人の子どもの母でサカママリーダーの山口智子さんはサカママの広報を務めている。
「サカママリーダーを始めて、サカママのみんなとサッカーをするようになったんです。そうすると、今まで子どもの試合を見ていて、『なんでそんなことできないの』とか『なんで今動かないの』とか言ってたことが、実はすごく難しくって。何も分かってなかったんですよね。それから子どものことをちょっとリスペクトして見るようになりました。試合の応援に行っても、『もっと走りなさい』とか、マイナスな言葉は言わないようになりました」
ママが変わると子どもたちにも変化が起こる。
「負けてたり、思うようなプレーができなかったり、ミスをしたりすると、よくピッチの外にいる私の方を見てたんですよね。『また何か言われるんじゃないかな』みたいな感じで。でも私がプラスのことだけ言うようになると、ミスを気にしないようになって、気持ちよくプレーするようになったんですよ。それは他のお母さん方も同じように感じていて、すごいな、と思う気持ちと、今まで悪かったな、という反省の気持ちとが両方ありますね」と笑顔で答えてくれた。