2024年4月26日(金)

「子縁」でつながる秋津地域のお父さん 

2015年11月3日

乳幼児の成長発達に大切な抽象化

 で、ふうちゃんは、同じことをもう一回してほしいときは、人差し指を立てて鼻に押しつけるしぐさをします。何度も何度もです。

 たとえば、おいしく感じた食べ物を「一回、一回」とね。

 たとえば、おもちゃを一緒に遊び終わったら「一回、一回」とね。

 たとえば、大好きなアニメ映画のシュレックのDVDを観終わったら「一回、一回」とね。

 この一回一回のおねだりを覚えたのは、ふうちゃんをお風呂に入れていたときのことです。

 手拭いを広げて空気を入れ、お湯の中から泡をブクブクと出したんです。

 よほど面白かったようで、満面笑顔になり「きゃっきゃ」と声を出しました。

 で、私が人差し指を鼻にあてて「ふうちゃん、もう一回?」って、しぐさをしたんです。

 ふうちゃんは、それいらい、同じことをしてほしいときには「一回、一回」をやるようになりました。

 じつは、食べ物やおもちゃ、DVDなどの異なる現象を脳みそで同じ欲求の「一回、一回」に抽象化させて表現できるようになることは、乳幼児の成長発達の大切な要素なんです。

 この抽象化は、なかなか難しいことだからなんです。

 たとえば小学校低学年には、「リンゴとみかんが一個ずつで何個?」の質問の回答で、「ジュース」と答える子がいるんです。「リンゴとみかんは別物だから、ジューサーで撹拌するイメージ」しかまだわかないの。

 だから、いろいろなことに「一回、一回」をふうちゃんがしたら、面倒がらずに何度も一緒にやるようにしています。

 孫育てには辛抱強さが必要なんですね。


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