2024年4月26日(金)

山陽新幹線各駅停車の旅

2015年11月21日

 「賀茂泉酒造・酒泉館」

 創業は大正元年。醸造アルコールなどを添加した増醸酒が多く出回っていた昭和40年代、米と米麹のみで醸す純米酒の復活にいち早く取り組み、広島を代表する純米酒の酒造に。芳醇で濃厚なうまみがぎゅっとつまった酒は、美しい山吹色をしている。旧広島県西条清酒醸造支場を改修し、カフェ「酒泉館」に。仕込み水「賀茂泉井戸」で淹れるコーヒーや抹茶を味わえたり、酒の飲み比べができたり。おみやげの販売も。

住所:東広島市西条上市町2-4
TEL:082-423-2118

旧広島県西条清酒醸造支場を改修した「酒泉館」。藍染めギャラリー「藍泉館」も併設。カフェとして利用できる他、おみやげを求めたり、お酒に関する書籍や、賀茂泉のラベルなどの展示品を見学できる
仕込み水「賀茂泉井戸」。「酒泉館」のコーヒーや抹茶もこの水で淹れる
「酒泉館」には、お酒の本の図書館が。書物を通して酒造りの歴史を学べる
「酒泉館」のカフェで注文した、日本酒の飲み比べ。左から、本仕込、生酒、特殊な酵母だけで仕込んだピンク色の「COKUN」。グラスで3種並ぶと、口あたりや喉ごしの違いとともに、日本酒本来の美しい色合いまで楽しめる

 「佛蘭西屋」

 賀茂鶴酒造の直営で、日本酒の仕込み水を使い和洋の食事を提供するレストラン。殊に知られているのが、賀茂鶴酒造発祥の「美酒(びしょ)鍋(なべ)」。「びしょなべ」の「びしょ」とは若い蔵人が語源で、元は酒造りの合間に食べられていたまかない料理のこと。具は、豚肉、鶏肉、砂肝、厚揚げ、コンニャク、ふんだんの野菜。味付けは日本酒、ニンニク、塩こしょう。素材のうまみをぐっと引き出す。戦後、食糧難の時代に賀茂鶴酒造の専務が考案し、今では東広島の郷土料理に。昼の「美酒鍋御膳」は、小鍋、前菜、お造り、ごはん、汁、香の物、甘味と、盛りだくさん。

1階が洋食、2階が和食。賀茂鶴の日本酒や、白ワインの樽へ入れて熟成させた日本酒も味わえる
賀茂鶴酒造のオリジナルから骨董まで、徳利やおちょこが店内の壁一面を飾る

住所:東広島市西条本町9-11
TEL:082-422-8008


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