世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2016年4月20日

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米中対決に備えた政策立案も

 中国は次に何をするだろうか。中国は仲裁裁判を非難しているが、米政府関係者の中には、中国に不都合な判決がなされた場合には南シナ海の防空識別圏(ADIZ)を設定し、中国当局の許可なしの飛行を禁止するのではないかと予測する者もいる。国防省は、いかなるADIZの主張であっても、それにすぐさま挑戦すべきだと主張している。2013年に中国が東シナ海にADIZを設定した際には、B-52が識別圏内を早急に飛行する措置をとった。この時の飛行はあらかじめ予定されていたのでホワイトハウスの許可を必要としなかったが、国防省は、今後ホワイトハウスが軍の作戦を承認しないことを危惧している。

 ホワイトハウスは、徐々に表れつつある対立に備え、省庁間で集中的な政策立案を行っている最中にある。オプションの中には、米国が、ベトナムやフィリピンなどによる係争水域内での人工島建設を支援するという、攻撃的な対応戦略も含まれている。フィリピンは1999年に、スプラトリーの浅瀬に大型船舶を意図的に座礁させ、効果的措置をとった経緯がある。

 キャンベルは、米国は他の東南アジア諸国と一緒に行動することが望ましいと主張している。その行動には、豪州やシンガポール、インド、欧州の航空機や艦船が含まれるかもしれない。キャンベルは「中国のメンツを失わせたくはないが、こんなことを続けていると米中関係を極めて否定的なものにしかねないことを中国に理解させるべき」と言う。

出 典:David Ignatius ‘The U.S. is heading toward a dangerous showdown with China’ (Washington Post, March 15, 2016)
https://www.washingtonpost.com/opinions/the-us-is-heading-toward-a-dangerous-showdown-with-china/2016/03/15/c835a1b4-eaf2-11e5-b0fd-073d5930a7b7_story.html

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 中国の南シナ海での国際法に反する行動は目に余るものです。人工島に領海があるとか、九点線に囲まれる水域に歴史的権利があるかのような主張は到底認められません。

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