赤坂英一の野球丸

2016年5月11日

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 その点、広島・エルドレッドの活躍は申し分ない。両足の太腿の裏を痛めていながら、「試合に出る以上ベストを尽くさなければならない」と奮闘する姿にファンも声援を送っている。来日5年目でチームにも溶け込んで、「いまや新井と並ぶ野手のリーダー」という声も聞かれるほどだ。「そのエルドレッドもパワーだけじゃなく、やはり性格で信頼されとるんよ」と、ある広島OBはこう言った。

 「覚えとるか? 去年、グスマンという外国人が来たじゃろう。メジャーリーグでの実績はエルドレッドよりもはるかに上で、年俸も1億円以上。カープに来てからもヒットだけはよく打っていた。しかし、守りでピンチを迎えたとき、内野手がみんなマウンドに集まってるのに、グスマンだけは一塁ベースから動こうともしない。試合が終わると、勝っても負けても、ヘッドホンで音楽を聴きながら、真っ先に帰ってしまう。あれじゃあダメよ」。

外国人がいい雰囲気を生む

 その広島では、左のエース格のジョンソンも、来日1年目から日本の文化や慣習を学ぶことに大変熱心だった。婚約者を伴って厳島神社へ出かけたり、広島名物のもみじ饅頭も食べてみたり、毎年チームが必勝祈願を行う護国神社にも足を運んだり。今年のカープが好調なのは、こういう外国人がいい雰囲気を生んでいることと無関係ではないはずだ。

 そこで思い出されるのが、去る4月9日に79歳で亡くなった元横浜の外国人担当スカウト・牛込惟浩さん。日本で活躍できる助っ人の見極めにかけて、球界随一の眼力の持ち主だった。元ヤンキースのボイヤーをはじめ首位打者となったミヤーン、パチョレック、首位打者と打点王のローズ、打点王と本塁打王のポンセと球史に残る打者を次々に獲得。その牛込さんも、常々こう強調していた。

 「力があっても、性格が悪いのはダメです」

 この伝でいけば、巨人のギャレットももう少しは活躍してもよさそうなものだが。
 

  
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