2024年11月22日(金)

使えない上司・使えない部下

2016年6月2日

四ツ谷某所にて面会した久野氏

狙われた編集長

 編集長も、身内のカメラマンに狙われました。女性記者との不倫関係を知り、2人を尾行したようです。その結果、ラブホテルから出てくるところを撮影されました。カメラマンは身内のスキャンダルを追うことにも、熱心だったのです。

 このカメラマンは張り込み好きで優秀でしたから、時に「使える部下」と言えるし、「使えない部下」どころか、敵にも回る。その差は、紙一重です。

 ところで、写真週刊誌では、芸能人や政治家などを尾行し、張り込みをします。記者やカメラマンはワゴン車に乗って移動したり、待機したりするのです。男の記者と女性カメラマンがいつしか、男と女の関係になっていました。あるとき、ワゴン車が怪しげに揺れているのです。ガクン、ガクンと……。2人だけが乗っていたのですが、何をしていたのでしょうかね。その後、2人は結婚したようですが。

「使える」「使えない」は紙一重

 私が記者のときに仕えた人の中には、「使えない上司」も多かった。できるわけがないことを命じる上司は馬鹿にされます。田中角栄元総理の晩年の頃、「目白の田中邸に行って、コメントをとってこい!」といわれました。私は、田中派のパーティを取材したことはあっても、特別なツテがあるわけでもない……(苦笑)。多少なりとも可能性があれば挑戦しますが、まったくありませんよ。結局、田中邸に行ったふりをして適当に報告しておきました。

 その後、私がデスクになったのですが、そのときの上司と同じようなことを記者たちに言っていたかもしれません……(苦笑)。きっと、部下たちからは、嫌われていたでしょうね。

 やはり、紙一重ですよ。「使える」「使えない」の差は…。週刊誌の副編集長をしている頃、自民党幹部で閣僚経験者の代議士のスキャンダルを追っていたのです。選挙区に、数人の記者を送り込んで取材をしていました。ところが、会社の上層部から「これ以上、取材をするな」とストップがかかりました。出版社の主力商品が選挙区などで売れなくなることを懸念したようです。


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