科学で斬るスポーツ

2016年7月22日

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 ①のどういう選手が狙われるかと言えば、

    1) レセプション(レシーブ)返球率が悪い選手
    2) 攻撃に参加する選手
      (体制を崩させるなどしてアタックさせないようにする)
    3) 何かしらのプレーでミスをした直後の選手(いわゆる心理作戦)
    4) メンバーチェンジで投入された直後の選手(これも心理作戦)
    5) レセプション後のチームのアタック効果率が低い選手 

 と言った具合だ。

 ここで興味深いのは5)のチームのアタック効果率が低い選手だ。一読しただけでは、わからないので簡単に説明しよう。

木村沙織選手(写真・田村翔/アフロスポーツ)

 バレーはサーブ権が移動するごとに選手は図2のようにローテーションをしなくてはならない。アタッカー(ウイングスパイカー)の木村沙織、長岡望悠選手らも前衛から後衛にまわらなくてはならない。よって選手の位置は、少なくとも6通り(入れ替えがない場合。選手の出し入れがあるので、実際はもっと多い)のフォーメーション(配置)がある。この6通りのフォーメーションのうち、アタックが決まりやすいものと、少ないものがでてくる。特にある選手がレセプションをした場合、アタックが決まりにくいケースがでてくる。この弱点をデータに基づき、突いていこうという作戦だ。

 特定のゾーンを狙う場合も見てみよう。

    1) レセプション返球率の悪いエリア
    2) レセプション後のチームのアタック効果率が低いエリア
    3) 特定エリアのレセプション後にセッターの配球癖が強いエリア
    4) ライン際(エンドライン、サイドライン)、コーナー
    5) セッターの出どころ
    6) アタッカーの助走コース

 ここでも興味深いのは3)5)6)であろう。

iStock

 3)を説明すると、セッターはレシーブされたボールをトスし、アタッカーにつなげる極めて重要な役割を担うが、相手にどこに配球(トスを上げる)するのか読まれないようにしなくてはならない。しかし、ある特定のゾーンから来たボールは、右あるいは左にトスを上げるなど偏りが生まれる。この癖をつかみ、あらかじめブロックを3枚にすれば、相手の得点を阻止する可能性は高くなるというわけだ。

 5)6)はセッターやアタッカーを自由に動かせないようにする作戦だ。

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