2024年11月22日(金)

ビジネススキルを活かして楽しむ脱力系子育てのススメ

2016年8月9日

ⅶ.計画決定

 あとは、選んだ行動を1週間予定表に書き入れていきます。コツはただ書き込むだけではなく、実際にその1週間を演じるつもりで取り組むことです。お子さんが朝起きる時にグズグズするタイプなら、「はい起きる時間ですよ~起きてくださいよ~、もう10分経ちましたよ」と実際に起きうる状況を演じながら、時間の流れと実際の動きを具体的に親子で確認していきます。人間は感情の動物ですから、どんなに理屈が通っていても体と心がついてこなければ新しい1週間は生み出せません。

 遊び半分で結構ですから、目標に向かう1週間を演じきってください。楽しく演じられればお子さんは大丈夫です。

目標からの逆算計画が子どもの生きる力を強くする

〔STEP9〕結果を振り返り計画を修正する段階

 いよいよスケジューリング力を育む最後のステップです。結果を振り返り、修正する段階に入りましょう。ここまで来たらお子さんは見事に「自立」できます。この段階の眼目は「結果に向き合う心を育てること」にあります。もう一度「親の5つの素養」を思い出してください。フィードバックで大切なものは?「笑顔」でしたね。

ⅰ.結果と計画タスクの点検

 1週間、1カ月と経つごとに、目標としていたことがどれぐらい達成できたのか、結果を振り返ります。結果が出ていなくても、責める、落ち込むは無用です。事実としてどうなったのかを確認し、計画していたタスクのうち何ができて何が出来なかったのかを確認します。そして、タスクの実行度合いが結果にどうつながっているのかを、親子で点検します。

 ここでも問いかけ方にコツがあり、「目標のうち、これとあれは上手く行ったよね。それは何をしたおかげなのかな?」と、「成功の理由」に目を向けさせるのです。「失敗から学ぶ」とよく言われますが、実際にそれが出来る人はどれぐらいいるでしょうか。強い自信と目標達成に向かう強い意欲を持っている人はともかく、大半の人は失敗が嫌いです。落ち込みますし、自信をなくしますし、嫌な気分になります。子どもならなおさらです。今目指しているのは「結果に向き合う心を育てること」ですから、入り口からハードルを上げてしまうのは得策ではないのです。ですから、まず上手く行ったことを見つけ、それは「行動したからだ」という「原因と結果の関係」に目を向けさせます。

 そうすることで、上手く行かなかった点についても、「何をすれば上手く行ったのかな」という思考へと導くことができるようになります。「やらなかったから出来なかっただけで、やれば成功できる能力をあなたは持っているから安心して、改善しようね」というメッセージを渡していきます。


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