使えない上司・使えない部下

2016年9月2日

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労働組合・下町ユニオン事務局長・加瀬純二氏

 この場合の「使えない部下」とは、その場の空気を察して、先回りして行動をとったり、上司などの考えを汲み取り、仕事をすることができない人のことを意味するようです。つまり、不器用で、要領の悪い人のことです。

 こういう気配りを心得ている人が、「コミュニケーション力がある」と思われているようなのです。私は、そのとらえ方は間違いだと考えています。そもそも、コミュニケーションとは、相互で意志疎通をはかることでしょう。自分のわずかな経験だけで「俺に従え」と迫り、それに応じないと、「コミュニケーション力がない」と見下すなんて、誤りです。

 「使えない部下」とレッテルをはる人に、私は聞きたいのです。本当に教育・指導をしたのですか? どこの部分がダメで、どうすればいいのか、と丁寧に教えたのでしょうか? まずは、このあたりこそが問われるべきです。

社長や役員などが、
全社員に公平に接することを宣言していない

 もう1つの事例も、派遣スタッフからのものです。ある男性が、派遣会社に登録し、そこから倉庫に派遣されました。派遣会社の担当者(正社員)の男性は、労働契約書すら交わさないのだそうです。倉庫で働きはじめると、現場を仕切る人が早いうちに「使えない」とレッテルをはりました。

 派遣スタッフは、我々のところへ相談に来ました。派遣会社の担当者は派遣先である倉庫にも、派遣スタッフの男性にもいい加減に対処しておきながら、問題が大きくなると、上司に嘘の報告をしたようなのです。揚げ句の果てに、派遣の男性スタッフを「クレーマー」扱いにして、解雇にしました。

 

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