使えない上司・使えない部下

2016年9月2日

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 私たちは、団体交渉の場で総務部長などに「解雇にするのは、無理がある!」と主張しました。エレベーターを止めたことは問題ですが、それは、一人の社員の責任とはいえません。しかも、総務部長などは、現場から嘘の報告を受けているのです。エレベーターを止めたとき、その場には、もうひとりの社員がいたのですが、その人のことは問題視されていません。ほかにも、事実関係が違うことがいくつもありました。

 この会社は、過去にも同じようなトラブルを繰り返しています。しかし、危機感がないようなのです。総務部は現場のことをさほどわかっていません。「自分たちのやり方は正しい」という、根拠なき自信をもっているようでした。

一人の社員だけの責任にするのは根本から誤り

 いずれにしろ、解雇にするプロセスに問題がありすぎます。まず、本人からのヒアリングをしていません。はじめに「この社員は使えない」という結論があり、こじつけで解雇しようとしているようでした。社員ではなく、ミスを繰り返す構造などに欠陥があったのです。ところが、社員のせいにして、それで終えようとします。

 会社員は、自営業ではないのです。自営業ならば、その人の判断で仕事をしていくのでしょうが、会社員は組織のルールや業務の進め方などを踏まえ、仕事をします。それらのことをきちんと整備していないのに、一人の社員の責任にするのは根本から誤りです。会社員各自がリスクマネジメントをするなんて、ありえない。

 ところが、社員に責任を押し付ける。その象徴的な言葉が、「使えない部下」「使えない上司」です。私は、この言葉が好きになれませんね。

  
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