From LA

2016年11月18日

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ジェイ・ロジャース氏

 元々ローカル・モーターズはオープンソースプラットホームで、世界中からアイデアを募って成長してきた企業だ。CEO、ジェイ・ロジャーズ氏は「自動車産業は世界最大の工場システムを有する業界だが、自分が目指したのはその正反対、複雑なものをより単純に、全てのシステムを簡単なものに変える、ということ。その結果、企画から車の完成までの期間はオリーの場合わずか2カ月、元手は大手メーカーの500分の1、ただし車の完成に何らかの形で参加した人は世界中5万人に達する」という。知的所有権は最初から放棄しており、「自分の手法を使って誰かが車作りを行なったとしても全く気にしない」姿勢を貫いている。

 しかしオリーはそれなりの注目を集め、自動運転の中核となるコグニティブ・インテリジェンスにはIBMの技術まで投入されているのだ。

 今回、オートショーでの記者会見でロジャーズ氏はオリーに乗って登場、拍手喝采を浴びた。ゆっくりとした速度ながら、オリーは聴衆の間をうまく走り抜けて舞台袖までロジャーズ氏を運んだ。オリー内部には音声認識デバイスが設置されており、乗った人が目的地を伝えると自動的にそこに向かう。あるいはプリセットで大学構内の巡回を設定することもできる。

 オリーは販売ではなく、全てのシステムを含めたリース形式での普及を目指している、という。大学だけではなく例えば小さなコミュニティ内の巡回バス、企業内の移動、空港内のターミナル間の移動など、様々な利用方法が考えられる。

次に狙うのは「フライング・カー」

 そして、次にロジャーズ氏が目指すのは空飛ぶ車、フライング・カーだという。これはすでにオープンソースでデザインを公開、世界中のアイデアを募っている段階だが、近い将来プロトタイプを発表できる予定だ。

 マイクロファンディングによる車作り、マイクロ・ファクトリーという工場とデザイン工房、ショールームまでが一体となった車作の拠点の考え方、そしてかなりの速度で新しいものを取り入れ実現していく姿勢。ローカル・モーターズは遠からず大手メーカーも警戒する業界の風雲児となるかもしれない。

  
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