2024年4月19日(金)

WEDGE REPORT

2016年12月30日

チャべスは憲法改正選挙に勝ち、まだまだ元気だった

 第二回目の憲法改正選挙(2009年2月15日)が迫っていた。勝てば終身大統領への道が開かれるチャンス。政府系企業では仕事そっちのけで職員が選挙キャンペーンに動員された。

 2月2日にこんなことがあった。道路は珍しくがらがらで、オフィスは人影がなかった。町中も閑散としている。店はみなシャッターが閉まっている。もちろん、学校も休みである。病院も開けていると、罰金を取られる。

 一昨日、チャべスは他の閣僚や将軍と元気にソフトボールの試合をしていたとき、突然、言った。

 「明後日、2月2日は祝日とする。政権樹立10周年記念祝日である。労働は禁止だ」

 50代になるベネズエラ人はこう嘆いた。

 「こんなばかげたことは生きていて初めてだよ。ああ、恥まみれの10周年記念か」

 それでも、チャべスは憲法改正選挙にきわどく勝ち、終身大統領の道が開かれた。いずれにしろ、チャべスはソフトボールを問題なくこなすほど元気だったし、翌年の2月にもプロの野球選手とともに試合を楽しんでいる(続く)。

  
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