2024年12月23日(月)

70点の育児入門

2017年3月2日

子育てはトラブルの連続。
「こうすればいい」「これが効く」情報が溢れすぎていて、何が正しいのかもわからない。
そんな悩みに答えるべく、この連載ではポイントをおさえた「70点のとり方」を専門家の方々に質問していきます。

質問:母乳と粉ミルクの混合栄養で育てています。ミルクの適量がわかりません。おっぱいをあげ終えても泣く場合は、すぐに粉ミルクを飲ませたほうがいいのですか?

石橋涼子(いしばし・りょうこ)
東京大学医学部卒業。大学での研修の後、NICU、総合病院、障害児施設などに勤務。1996年からまつしま産婦人科小児科病院(現・まつしま病院)小児科部長、2005年1月に東京・江戸川区小岩に石橋こどもクリニックを開院。

答え:あげても大丈夫。飲み過ぎになることはあまり考えられません。

答える人 石橋涼子先生(石橋こどもクリニック院長)

 母乳がどのくらい出ているかの見極めは難しいのですが、一般に乳腺の分泌は、最初の5~10分くらいでほとんど終わっています。それ以上長く乳首をふくませても、飲む量はたいして増えません。

 実際にどれくらい飲めているのかは、体重増加で見るのがもっとも確実です。1日平均30gほど増えていれば栄養的には問題はなく、口さびしいなどでしゃぶっていたいだけなのでしょう。

 多少多めに飲んだからといって、とくに害があるわけでもありません。以前はミルクの授乳間隔は消化のため3時間以上空けることが推奨されていましたが、最近は必ずしもそうでもないとみられています。3時間という数字にこだわる必要もとくになさそうです。ただし飲むたびに吐くようであれば、1回の量は減らしたほうがよいでしょう。

 粉ミルクの缶には一回あたりの量が記載されていますが、これも厳密に守る必要はなく、ほしがるのなら追加しても大丈夫です。量や回数に神経質になるよりも、親子ともども少しでも機嫌よくリラックスしていられることのほうがずっとメリットがあります。赤ちゃんのご機嫌がよく、体重が順調に増えていればOKと考えてください。

  
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