定年バックパッカー海外放浪記

2017年10月22日

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高野凌 (たかの りょう)

定年バックパッカー

1953年、横浜生まれ。神奈川県出身。大学卒業後は商社、メーカー勤務を経て2013年定年退職。2014年春から海外放浪生活を始める。放浪歴は地中海、韓国、インドシナ半島、インドネシア、サンチアゴ巡礼など。サラリーマン時代は主として海外業務に従事。ニューヨーク、テヘラン、北京にて海外駐在を経験。身長170センチ、57キロ。獅子座。A型。現在2人のご子息は独立し、夫人との2人暮らし。孫1人。

インドがオリンピックでメダルが獲れない理由はクリケット?

村の中学生。前列左の男子が持っているのがクリケットのバット

 インドは人口13億人であるが同じ人口規模を有する中国がオリンピックのメダル獲得競争でトップを争っている状況と比較すると不思議である。ほとんどメダルを取れていないのである。
インド人に「なぜインドはオリンピックでメダルが獲れないのか」と聞いてみると同じような答えが返ってくる。

 曰くインドはオリンピック採用競技のスポーツ人口が少なく結果としてレベルが低いという。その理由はクリケットに競技人口が集中しており、商業的にもクリケットが大きな産業を形成しているからという。クリケットの強豪チームは大企業がスポンサーについておりさらにはインド軍もスポンサーになっているという。

サラハンの高校の運動場。サッカーも可能だがメインはクリケット試合

 また、TV中継も国内のTV局は大衆的人気を博しているクリケット以外ほとんど中継しないという。つまりクリケット以外のスポーツでは飯が食えないというスポーツ産業の実情なので他の競技に世界レベルの有力選手が育たないという社会環境があるようだ。

ド派手なカバディーのTVショー

 冗長なクリケットの試合に飽きたのでチャンネルを回すとTシャツに短パンをはいた多数の女子が手をつないで鬼ごっこのようなゲームをやっていた。“カバディー”のようだ。ユニフォームがカラフルで動きが素早くタックルやスライディングのような激しいアクションもありなかなか見応えがある。

インドでは自動二輪でのツーリングがブームである

 チームは7人である。攻撃と守備に分かれて何回か攻守交替する。攻撃側は一人が鬼役となり手をつないで逃げる相手チームの7人の誰かの体か足にタッチすれば得点になる。逆に守備側がタッチされずに鬼を捕まえれば鬼はアウトになるようだ。

 ショーアップされた演出で試合の合間に歌やダンスのアトラクションもある。どこか女子プロレス的な世界である。攻撃役の鬼はヒット&アウェイを機敏に繰り返す。タッチを躱す守備側の7人の動きも俊敏で見ていると意外に防御率が高いようだ。

 番組の途中で停電になったのでゲストハウスのオーナーに聞いたら女子カバディーは最近TVショーにより人気が出てきた。ファッション関係などチームに企業スポンサーも付いてきて選手の収入も向上しつつあるという。

 カバディーのチームではカースト制度による身分差別の問題はないのかオーナーに聞いたところ「問題ない」と断言した。理由は簡単で「カーストの下の階層の少女はそもそもスポーツなどする余裕がないから」とのこと。

⇒第13回に続く

  
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