2024年6月14日(金)

海野素央の Democracy, Unity And Human Rights

2017年12月24日

ティラーソン解任によって失うもの

 ティラーソン国務長官が解任されると、トランプ政権は「ブレーキ役」及び「火消役」を失うことになります。トランプ大統領が12月12日、イスラエルの「エルサレム首都移転」承認を発表すると、同長官は「この件は時間かかる。土地取得や建設作業もある。移転は再来年以降になる」と述べて、同大統領の外交政策に対する非難を和らげる役割に徹しました。

 「ブレーキ役」並びに「火消役」を果たしてきたティラーソン国務長官ですが、「前提条件」に関して大きくぶれる発言をしたために、同長官に対する信頼が揺らいだことは間違いありません。特に、トランプ支持者にとって、もともと不人気であった同長官に対する信頼は、さらに低下したことは否定できません。

 12月18日、トランプ大統領は外交・安全保障の指針「国家安全保障戦略」を発表しました。同大統領は、北朝鮮との間に生じているコンフリクトに「力」で対処する姿勢を崩していません。ティラーソン国務長官にとって「力」とは軍事力ではなく、対話力及び交渉力であり、今後も2人の溝が埋まる可能性はかなり低いといえるでしょう。

  
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