2024年12月22日(日)

世界潮流を読む 岡崎研究所論評集

2018年4月11日

 2018年3月21日、マルコ・ルビオ上院議員(共和党、フロリダ州選出)、トム・コットン上院議員(共和党、アリゾナ州選出)及びジョー・ウィルソン下院議員(共和党、サウス・キャロライナ州選出)は、外国影響力透明化法案(FITA)を提出した。以下、この概要を紹介する。

(iStock.com/fotokon/Digital Vision./Joshelerry/IvancoVlad/abluecup)

 今回、米上下両院に提出された外国影響力透明化法案(FITA)は、中国政府が運営する孔子学院等を外国代理人登録法(FARA)の下に登録することを義務付けるものである。また、この法案は、高等教育法を改正し、大学が外国から5万ドル以上の寄付を受けた場合、その開示を義務付ける。

 法案を提出した議員は、それぞれ次のように述べている。

 まず、ルビオ上院議員は、「この法案によって、大学への外国からの寄付の開示義務が強化され、既存の法律の穴を埋めることができる。フロリダ州内の数か所を含む、全米100か所以上で展開されている孔子学院は、中国政府の代理人として、司法省に登録が義務付けられる。」と言う。

 コットン上院議員は、「もし、我々が米国の大学内で表現の自由や真の討論を欲するならば、外国が米国内で自らの利益を推進しようとしていることは、もっと透明化されなければならない。孔子学院のような団体の登録を義務付け、資金源を明らかにすることは必要である。それにより、外国プロパガンダの悪い影響を、大学生たちに警告することができる。」と述べた。

 ウィルソン下院議員は、「法案の目的は、外国政府と大学、市町村との関係をより透明化することである。アメリカ国民は、自らが外国のプロパガンダにかかっているのを知る権利がある。」と言った。

 2018年2月、ルビオ上院議員は、米国における中国の影響力増大を警告し、フロリダ州にある学校に対して、孔子学院との協定を終わらせるよう要請した。

出典:‘Rubio, Cotton, Wilson Introduce the Foreign Influence Transparency Act ’March 21, 2018
https://www.rubio.senate.gov/public/index.cfm/press-releases?ID=255842AD-B4DC-4D60-91D7-BFA3DEE91C6C)


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