Washington Files

2018年6月16日

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斎藤 彰 (さいとう・あきら)

ジャーナリスト、元読売新聞アメリカ総局長

1966年早稲田大学卒業。68年米カリフォルニア州立大学バークレー校大学院修士課程修了、70年読売新聞入社。ワシントン常駐特派員を2度務めた後、アメリカ総局長、東京本社取締役調査研究本部長などを歴任。近著に『中国VSアメリカ』『アメリカはカムバックする!』(いずれもウェッジ)がある。

成果より「政治ショー」

 中国による対北朝鮮制裁緩和措置については、米朝首脳会談開催日の12日、中国外務省スポークスマンが、北朝鮮側の核計画譲歩に応じた対北朝鮮への柔軟姿勢は国連安保理決議に沿ったものだとの見解を述べたばかりだった。

 これまで日米韓3カ国政府は、非核化実現のために北朝鮮に対し「最大限の圧力行使」を確認し合ってきただけに、今回のトランプ発言は3カ国の断固とした共同歩調に水をさすことにもなりかねない。

 これらの点を含め、今回の米朝首脳会談を総括するとすれば、開催自体にそれなりの価値はあったにせよ、トランプ大統領が十分な事前準備もなく開催を急いだあまり、成果より「政治ショー」としてのほころびがめだった、ということになろう。

 そして、もし今後の北朝鮮との実務協議で非核化に向けての具体的進展が得られなかった場合は、11月米中間選挙にもかえってマイナス材料となる可能性も否定できない。

  
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