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2018年8月9日

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中西 享 (なかにし・とおる)

経済ジャーナリスト

1948年岡山県生まれ。72年共同通信社に入社。88年から91年までニューヨーク特派員、経済分野を取材し、編集委員を経て2010年に退社。現在は経済ジャーナリスト。著書は「ジャパンマネーの奔流―ニューヨーク・東京・ロンドンの24時間」(1987年、ダイヤモンド社)、「日本買い 外資は何を狙っているか」(2005年、PHP研究所)など。

不透明な価格表示

 人気のタワーマンションについては、

 「インバウンド(訪日外国人)が投資用に最初に買った。その後に都心に近くて便利だというので日本人が買い出した。これからは投資用で買っていた中国人が売りに出すのではないか。東京オリンピックの選手村が建設される晴海地区には選手村として約6000戸が建設される予定で、そのうち半分の3000戸くらいは所有者を先に決めてしまうということになっているので、東京の湾岸地域のマンションは供給が増えるので、タワマンの価格は下がるのではないか」

 と予想する。東京都によると、五輪後に選手村の宿泊施設を改修し、50階建てのタワマン2棟を建設、合計5650戸のマンションを供給する。このほか商業施設のほか、サービス付き高齢者向け住宅や若者向けシェアハウスを建設する計画になっている。

 マンションの販売の際に、最近は販売会社のホームページやチラシに価格を表示しないケースが増えている。購入意欲を高めようとして、豪華なイメージ写真はふんだんに使われるが、肝心の価格をオープンにしないのは不親切でもある。久光氏は、

 「販売業者は着工から3カ月経つとプレ販売広告を出して、ある程度の価格帯で購入希望者と契約交渉を行う。デベロッパーはその際の購入者がどの程度の価格なら買うつもりなのかなどの感触を基にして最終的な販売価格を決めるが、買う側からするとプレ広告の段階では価格が分かりにくい」

 と話す。販売する側にしてみれば、購入希望者の「ストライクゾーン」を見極めることで売り出すマンションの利益幅を予測することができ、これを基に2次、3次の販売計画を立てやすくなる。しかし、買う側にとっては不透明な価格表示に問題が残る。

  
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