Wedge REPORT

2018年10月20日

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 13年12月に仲井眞弘多元知事が決断した辺野古沿岸部の埋め立て承認を、15年10月に翁長前知事が取り消したが、16年12月に最高裁は翁長氏の対応を違法と判決した。国が護岸工事を進めると、今度は今年8月31日に沖縄県が承認後の手続きに違法があるとして承認を撤回したため、再び国との法廷闘争が始まろうとしている。しかし、玉城氏の手元に辺野古移設を止める「有効なカード」は残っていない。

 「ウチナーのことはウチナーンチュが決める」と言って県知事がいくら米国に足を運んで辺野古移設反対を訴えたところで、日米同盟という安全保障にかかわる問題は国の専権事項である。辺野古移設を巡り国との対立を深めるだけでは、公約に掲げた「新時代沖縄」の展望も開けない。高い理想を掲げつつも、厳しい現実に向き合いながら難しい決断を下し、県民に説明を尽くして県政を前に進めていくのが行政のトップの務めである。袋小路に入った沖縄の混迷の時代は当面続きそうだ。

※Wedge11月号の特集「袋小路の沖縄」では、沖縄振興予算と自立型経済への課題や、訪問客数がハワイを超えて観光ブームに沸くなか高級リゾートアイランドに飛躍するための課題を取り上げています。また米軍基地の返還はすでに始まっていますが、跡地利用の需要がなく野ざらしになっている知られざる実態や今後の普天間、キャンプ・キンザーという広大な基地返還に向けて山積する難題を紹介するとともに、在沖米軍が縮小するなか高まる周辺国の脅威にどう対峙していくべきかを論じています。

現在発売中のWedge11月号では、以下の特集を組んでいます。全国の書店や駅売店、アマゾンなどでお買い求めいただけます。
■袋小路の沖縄 
PART 1  普天間リスクを棚上げし、いつか来た道を突き進む沖縄
PART 2  振興策依存から抜け出し自立型経済の構築を
PART 3  観光ブームに沸く沖縄 高級リゾートに向けた死角とは (児玉 博)
COLUMN 沖縄振興の礎を築いた自民党経世会
PART 4  基地返還後に待ち受ける現実 困難を極める跡地開発
PART 5  米軍基地縮小と防衛力向上の両立を (小谷哲男)

 

  
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◆Wedge2018年11月号より

 

 

 

 

 

 

 

 

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