一度使えばお終いでは?
INNOFITは59ドル、と決して安くない。発売記念の特別価格で25ドルになるそうだが、一度使えばあとは利用方法がないのでは? という疑問もある。それに対しては「同じサイズのブラジャーでもメーカーによって微妙に大きさが違うこともある。今後アプリに様々なメーカーの情報をインプットして、通販のメーカーごとにベストフィットな商品をリコメンドするような機能も持たせられる」という返答だった。確かに、同じ9号サイズでもメーカーによって大きめだったりきつかったり、ということはあるからそうなれば便利なのかもしれない。
それよりもこの商品、単なるサイズ計測だけではなく女性用のウェアラブルとしてもっと機能を持たせれば面白いものに成長するのではないだろうか。ヨガウェアにセンサーを組み込んで運動による心拍数の変化、汗の量などを計測する。消費したカロリー計算もできるかもしれない。そこまで行くと「着られるダイエット商品」として大化けする可能性もある。
センサーの小型化、通信技術の進歩によりこのようなこれまでになかった製品アイデアも生まれるようになった。女性の下着とIT、という一見何の関係もなさそうなものが結びつくことで、ビジネスチャンスも生まれる。INNOFITが全米の下着専門店に常備される日が来るのかどうかはわからないが、女性起業家が女性の視点からこのような製品開発を行うことに意義はある。
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