2024年11月21日(木)

食卓が変わる日

2019年2月27日

治療法は抗体がなくなるまで6カ月間の排除

 さて、除去食を始めて2週間もすると、まぶたに塗っていたステロイドはほぼ必要なくなった。これには驚いた。効果が出るのが速すぎるのではないか。その気になりすぎているのではないか。プラセボ効果のようなものではないかと疑ったりもしたが、確かに楽になっているのだ。

 ただし、額とあごの周りはまだちらほらと出ており、回数は減ったもののまだ薬は手放せない。初めに予想していたように、食品の完全除去はなかなか難しく、外食では食事が終わってから小麦が入っていたことに気づくこともしばしばだ。

 そうこうして1カ月が経った。再びまぶたにも少し湿疹が出始め、額やあごの状態は2週間前とあまり変わらない。時に薬も必要になるが、自分の努力で多少は改善できていることには満足している。この満足感は食事の不自由さを相殺している。

 また、除去食にはもうひとつの効用があった。

 それは、自分が食べているものを意識するようになったことだ。今までは、何でも食べられればよいというズボラな食生活だったが、今では加工食品なら手に取って原材料を確認し、お弁当なら中身を吟味し、昨日食べたものを思い出し、といった具合に自分が口にする食品につい関心を持つようになった。これは大きな変化だ。

 さてさて、そうこうして3カ月。毎日三食、ご飯の日々。湿疹の出方が変わってきた。まぶたが腫れることはなくなった。しかし、額やあごの湿疹については、3日ほど悩まされると、すっきり消えてまた3日。これを繰り返している。湿疹が出る日は、必ずといっていいほどいつもよりご馳走を食べた翌日という法則を見つけた。幕の内弁当よりのり弁のほうが調子いい、ということで、これを良しとすべきかどうかは問題だ。


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