2024年11月23日(土)

マイナス金利時代を生き抜く処方箋

2019年4月27日

不相応なローン借り入れが招く悪循環

 たまに「物件を購入する際に銀行が資金を貸してくれるのは、自分に返済能力があると認めてもらえたからでは? 本当に危険な金額ならば銀行側が貸すこともないだろう」と言う方もいますが、これは半分正解で半分不正解です。銀行はもちろん、返済が期待できない投資家に対しては融資を行いません。しかし、多少のリスクであれば金利を高くすることを条件に融資を実行するのです。

 借りようと思えば、年収のおよそ20倍くらまでの金額を借りることができます。もちろん借り入れ金額が大きくなればなるほど、銀行側の貸し倒れリスクも大きくなるため、金利も高くなります。金利は最大限高くなった場合には、通常のおおよそ200%増にもなります。

 融資が決定しても、銀行側は投資家に対して「あなたは貸し倒れリスクがある不相応な金額を借りようとしているから、通常より高い金利での貸付になります」とは説明してくれません。

 もし投資家側が、この金利を通常として受け取ってしまうと、万が一不動産経営が上手くいかなかった場合、通常の金利で借りた場合よりも早い段階で資金が底をついてしまい、苦しい経営に陥る可能性も高まります。そして、金利を安くしようと借り換え先金融機関を見つけようとしても、ほぼ見つかりません。

 ローン借り入れを行う場合には、まず銀行側の意図を読みとり、金利が安い融資額範囲、つまり銀行側が貸し倒れリスクが小さいと見なす低い金利内で融資を受けることが、リスクを最小限に抑える副業向けの堅実な投資となります。


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